「念願の瀬戸市長に当選できた。支援の輪が大きく広がった証拠です」。無所属新人の四人が乱立した瀬戸市長選。激戦を制した会社相談役の伊藤保徳さん（６８）＝民主推薦＝は、真っ黒に日焼けした顔で支持者に喜びを語った。

　選挙戦では、引退する現職の路線からの転換を強調。「変革の中身を具体的に知ってもらえなかった」という前回選の反省を生かし、街頭演説や個人演説会の回数を増やした。四年前の支持層をしっかりとつなぎ留めた上で、民主の山尾志桜里衆院議員の全面支援を受けて新たな支持層を開拓した。

　午後十一時すぎ、同市高根町の事務所に当選確実の報が伝わると、集まった支持者たちから大きな歓声が起きた。「やすのりコール」で迎えられた伊藤さんは「瀬戸を何とかせなあかん、変えなあかん、という市民の声が最も大きかった。皆さんの期待に応えられるように市政を変えていきたい」と意気込みを語った。