美浜町長選は、無所属新人で元町会計管理者の神谷信行さん（６１）が、無所属現職の山下治夫さん（５８）を破り、初当選した。投票率は選挙戦だった八年前を４・４１ポイント下回る７０・０４％だった。

　神谷さんは、調査が進む町の公共下水道整備計画の中止を掲げた。「整備による長年の負担が増えて財政破綻への道を進む」と訴え、産業振興や子育て支援といった分野への注力を訴えた。

　山下さんは二期八年の実績を強調し、幅広く支援を受けたが、及ばなかった。

　現職と新人が争った東栄町長選は、無所属新人の元副町長村上孝治さん（５７）が、再選を目指した無所属現職の尾林克時さん（６５）を大差で破り、初当選した。投票率は８４・３２％。

　村上さんは「無計画な箱ものワンマン行政で、町の財政は危機的状況に陥る」と尾林町政を批判。行財政改革による財政の健全化や、対話に基づく町民優先の町づくりを掲げて、支持を集めた。

　尾林さんは「四年前の疲弊した姿に町を戻してはならない」と主張し、行政、医療、福祉施設を集積したコンパクトタウンの建設などを訴えたが、及ばなかった。