名古屋市議選から一夜明けた十三日、河村たかし市長は定例記者会見で、自身が代表を務める減税日本の当選者が前回選に遠く及ばなかったものの、改選前議席は上回るという微妙な結果に「満足はしてないが、ひとつの安堵（あんど）の気持ち」と語った。

　四年前の出直し選で減税日本は二十八議席を獲得したが、不祥事や仲間割れで改選前は十一人まで減少。今回は十八人の擁立に絞り、十二人が当選した。市長は「現状を超えたのは、もう一度、頑張りゃあということ」と前向きに述べた。

　投票率が３６・５７％と過去最低を更新し、全国十七政令市議選でも最低となった結果には「前回は減税に入れた人の多くが棄権したということもあるかもしれない。不祥事があったから」と解説。市民の失望が不名誉な低投票率を招いた一因だったとの認識を示し、率直にわびた。

　議会勢力では自民二二、民主一六に続いて公明、共産と並ぶことになった。今後、市長が実現した市民税減税や市議報酬半減の継続をめぐり、議会多数派とのあつれきも予想されるが「少数与党は大変。ひっくりかえされんよう、よう話し合っていく」と歩み寄る姿勢も。さっそく各会派幹部に「仲良うやっていきましょう」と電話を入れたと明かした。