愛知

県議選155人が届け出20選挙区で無投票

2015年4月4日

県議選が告示され、候補者の演説を聞く支援者=名古屋市内で

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 統一地方選前半戦の県議選(定数一〇二)は三日午後五時に立候補の受け付けが締め切られ、百五十五人が届け出た。五十五選挙区のうち二十選挙区で三十人の無投票当選が決まった。残る三十五選挙区では、少子高齢化対策や地域経済の再生などをめぐって九日間の論戦を繰り広げる。投開票は十二日。

 二〇一一年の前回選より定数は一減、選挙区数は市町村合併などに伴う区割りの見直しで二つ減った。立候補者は、地域政党の退潮や民主による候補の絞り込みなどで前回から二十人減り、無投票の選挙区が十三増えた。

 無投票となった二十選挙区のうち定数一人区は十三。この中で十一選挙区では自民のみ候補を立てた。小規模な市や郡部では政権党として影響力を増す自民に他党が対抗できない状況となっている。無投票当選の三十人のうち自民は十八人、民主九人、公明一人、無所属二人。

 全ての一人区で見ると、第一会派の自民と第二会派の民主の力の差の広がりがうかがえる。前回は七選挙区で自民と民主が一騎打ちとなったが、全て自民が制した。今回、一人区二十五のうち、自民と民主が一騎打ちとなる選挙区は四。複数の選挙区で民主が勝負を避けた格好だ。

 一方、定数を大きく上回る激戦となったのは八人が出馬した一宮市(定数五)。自民が三人擁立した上、二月の一宮市長選に出馬した元市議を推薦。自民系候補同士が入り乱れて戦う中、民主、維新、公明、共産が各一人を立てた。

 七人が立った岡崎市・額田郡(定数五)も乱戦模様。自民が三人、民主が一人を擁立。そこへ昨年の衆院選で12区(岡崎市など)を制した維新が二人を立て、無所属も一人。

 六人が立った春日井市(定数四)、五人が立候補した名古屋市昭和区(定数二)、四人が出馬した尾張旭市(定数一)なども激しい戦いとなる。

 期日前投票は四〜十一日に市区役所、町村役場などの投票所で行える。

 (統一地方選取材班)