愛知

少ない争点、戦い構図一変女性議員の伸長注目

2015年4月3日

 統一地方選前半戦の県議選(定数一〇二)は三日告示され、十二日の投開票日に向けた九日間の選挙戦がスタートする。前回、既成政党に対抗して多くの候補を立てた大村秀章知事は各党との関係を改善。現在は「オール与党」となり、政党ごとに意見の分かれる争点に乏しい。県議選で初めて公認候補を立てる維新、十二年ぶりの議席奪還を狙う共産の戦いぶりや、現在九人の女性がどれだけ増えるかが注目される。

 前回は、大村知事率いる日本一愛知の会が二十四人、河村たかし名古屋市長が代表を務める減税日本は十九人の候補を擁立。各候補が知事、市長の掲げる減税や中京都構想を訴えた。今回は日本一愛知の候補はゼロ、減税は四人にとどまり、減税や中京都構想は主要争点から消えた。

 二日の本紙の集計では、五十五選挙区に前回より二十人少ない百五十五人が立候補を予定している。

 二月の知事選で大村知事を支援した最大会派の自民は現有議席の四十七を大きく上回る六十人を擁立する。うち三十五人は公明の推薦を受ける。

 同じく県政与党になった民主も現有議席の二十三を上回る四十人を立てる。維新は十二人、公明は六人、生活は一人、次世代は二人。無所属は十九人。

 知事選で別の候補を支援した共産は前回から七人増の十一人を擁立する。

 女性は二十人。内訳は自民二、民主四、維新一、公明〇、共産八、生活一、次世代一、減税一、無所属二。

 前回の投票率は過去最低の42・01%。「知事・名古屋市長対既成政党」という対立軸がなくなり、投票率の低下が懸念される。

 (統一地方選取材班)