福井

2市長3市議選、19日告示

2015年4月18日

 統一地方選の後半戦となる敦賀、あわら両市長選と福井、敦賀、小浜の三市議選、あわら市議補選が十九日、告示される。現職が出馬しない見通しの敦賀市長選は新人二人が立候補を予定。前回無投票だったあわら市長選は、現職と新人による一騎打ちとなる公算が大きい。十九日の立候補の届け出は、福井市議選が市企業局庁舎、ほかの市長選と市議選、市議補選はいずれも各市役所で受け付ける。いずれも午前八時半〜午後五時。

◆敦賀市長選 原発争わぬ見通し

 連続五期当選の現職河瀬一治市長が出馬しないことを決めた敦賀市長選にはいずれも無所属新人で、元市議で行政書士、渕上隆信さん(54)=金山=と市体育協会長で住宅設備会社社長、中村紀明さん(60)=津内町=が立候補を表明しており、激戦となる見通し。

 渕上さんは市内百三十一人の区長を通じて市民の声を反映させるまちづくりを進めると強調。中村さんは経営感覚を生かし、公共施設に命名権を導入し、市財政の財源確保を図ると訴える。

 両候補とも地場産業である原発については、引き続き共存共栄を図るとし、争点にならない見通し。原発だけに依存しない街づくりや疲弊が目立つ地域経済の活性化などで、両候補の主張に注目が集まる。

 十九日は渕上さんが野神の事務所で午前八時半から、中村さんは桜町の事務所で午前八時から、それぞれ出陣式を開き、第一声を放つ。

◆あわら市長選 現新が一騎打ちか

 あわら市長選には現職の橋本達也氏(60)=田中々=と、新人で学習塾経営の大下重一氏(67)=花乃杜四=の二人が、いずれも無所属で立候補を表明しており、一騎打ちとなる公算が大きい。前回は無投票で、八年ぶりの選挙戦となる見通し。

 橋本氏は「若い世代が住んで、生んで、育てたくなるまち」を掲げて三選を目指す。大下氏は「まち一新」を掲げ、企業支援や誘致による税収入増などを公約に挙げている。

◆福井市議選 西部と東部で混戦必至

 福井市議選は定数三二に対し、現職二十七人と新人十二人の計三十九人が立候補を予定している。県議への転身や引退などで現職が減る一方、新人の相次ぐ立候補で激戦が見込まれる。

 党派別では自民七人、民主と維新各一人、公明三人、共産二人、無所属二十五人。特に複数の候補者が重なる西部と東部で票の奪い合いが激化しそう。

 JR福井駅西口再開発ビルを核にした市街地再生や人口減少問題などが課題として横たわる。立候補予定者らは出身地域や各種団体を拠点に、支援を呼び掛けている。

◆敦賀市議選 廃炉後の活性策で論戦

 定数が二減の二四になった。これに対し二十六人が立候補の準備を進め、少数激戦となる見通し。

 内訳は現職十五人、元職二人、新人九人。党派別では共産、公明各二人、民主一人、無所属二十一人。現職七人が引退を表明している。

 立候補予定者は、出身地域や各種団体を頼って支持固めに奔走している。敦賀原発1号機の廃炉が決定したことを踏まえ、市の財源確保や地元経済の活性化をめぐる舌戦に期待が高まる。

◆小浜市議選 初の無投票の可能性も

 定数一八と同じ十八人が立候補の準備を進めている。現在の形になった一九六三(昭和三十八)年以降、初の無投票となる可能性が出てきた。

 内訳は現職十四人、元職一人、新人三人。党派別では公明、共産各一人、無所属十六人。

 三月二十四日の立候補予定者説明会には二十の陣営から参加があったが、地域や家庭の事情などを理由に二人が出馬を見送った。

◆あわら市議補選 2人が出馬表明し選挙戦の公算

 あわら市議補選には、ともに無所属で新人の二佐一三氏(69)=北潟=と角谷光昭氏(33)=市姫=の二人が立候補を表明している。さらに一人が立候補を模索している。

 (統一地方選取材班)