福井

幸福度1位を世界へ発信知事4選西川さんインタビュー

2015年4月14日

今後の県政の課題などを話す西川一誠さん=福井市の中日新聞福井支社で

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 知事選で四選を決めた現職の西川一誠さん(70)は十三日、中日新聞のインタビューに応じた。これまで三期十二年にわたって県政のかじ取り役を務め、次の四年間を「新たな段階へ向かう」と位置付けて意欲も十分。四期目に思い描く福井の将来像などを聞いた。

 −一夜明けた心境を。

 「北陸新幹線の県内延伸、中部縦貫道と北陸道の直結など各条件がそろい『幸福度日本一』が示すように実力もついてきた。これを自信に福井の売り込みに力を注ぎ、次の段階に持っていかなあかん。北陸、中部の中での福井の立ち位置やセールスポイントを決めていくやりがいがある時期だと思う」

 −投票率は過去最低を更新し、得票率は前回割れしたが。

 「全国的な傾向だが有権者の三割以上が県議選の無投票地区だったことが投票率に影響した。得票率については、相手候補に固定票があるので投票率が下がると私の得票率は下がる計算。しかし(前回と同水準の)八割程度を確保できた」

 −有権者に一番PRしたことは。

 「とにかくみんなで元気を出して、福井に自信を持って進んでいこうやと。北陸新幹線の県内延伸や福井国体、東京五輪の開催などタイミングはいろいろあるし。幸福度日本一も世界に売り込みたい。突破力を持って取り組みたい」

 −北陸新幹線の福井先行開業と敦賀以西ルート問題については。

 「先行開業は国会議員と一緒に取り組みたい。技術的な課題をどう乗り越えるかが問題と思う。敦賀以西は、基本的には若狭ルート。近年“地盤沈下”しつつある関西圏が関心を示しているのは追い風だ。その一方、リニアで東京と結ばれる名古屋に対する便利さも確保しないと。ビジネス、観光の面で中京圏との結び付きも強まっていることだし」

 −原発の集中立地県が連携して国に原子力政策などを訴える意向は。

 「東京電力エリアの新潟、福島が問題解決できる状況にない以上、これまでの経験や職員体制からいっても、われわれ福井県が先頭に立たざるを得ない。島根とは『自立と分散で日本を変えるふるさと知事ネットワーク』に一緒に加盟していることから、連携できるんじゃないか」

 (聞き手・伊藤博道福井支社長)