福井

西川氏4期目、人口対策に力

2015年4月13日

4選を決めて、関係者と万歳三唱する西川一誠さん(中)=福井市板垣3の事務所で

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 十二日に投開票された知事選で、無所属現職の西川一誠さん(70)が、共産新人の金元幸枝さん(57)を破り、四選を果たした。投票率は過去最低の48・59%と低調だった。

 西川さんが三期目の実績として選挙戦で押し出したのが「幸福度日本一」。自身の個人演説会でも話したように「目に見えないもの」だ。客観的なデータに裏打ちされたものではあるが、押しの弱さは否めなかった。

 そこに朗報が舞い込んだ。敦賀気比高校が春の甲子園で北陸勢として初優勝を果たしたことだ。誰もが認める日本一を「突破力の良い一例となった」と演説にも取り入れ、さまざまな場面で「福井の力」としてアピールした。選挙期間中にもかかわらず、自らの手で県栄誉賞もナインに授与するというパフォーマンスも繰り広げた。

 四選目の今後は自らの手で突破力をつくる決意。人口減少問題などに取り組む意向を示し「福井の宝を磨いていろんなものを使って福井がよくなるようにしたい」と力強く宣言していた。

◆優勢がマイナス作用? 得票率伸びず

 十二日に投開票された知事選で、四選を果たした無所属現職の西川一誠さん。共産新人の金元幸枝さんを県内全市町で上回る票差で圧倒したが、有効投票数に占める得票率は前回選挙時を1・16ポイント下回る80・40%だった。

 西川さんは出身の越前町での88・41%を筆頭に、十二市町で80%を超える票を獲得。ただ得票率は十市町で前回に比べて低下した。

 自民党県連が一時、ほかの候補擁立を模索したが、最終的に西川さんを推薦し民主、公明の各政党県組織も相乗り。このほか、主要な団体からの支持も得た西川さんの圧倒的優勢が選挙前から伝わったことが、目標の得票率アップにはマイナス作用になったとみられる。

 金元さんは昨年十二月に出馬した衆院福井1区内の大票田・福井市などで二割以上の得票を得たが、及ばなかった。

 (統一地方選取材班)