福井

<知事選 5分間1本勝負>(上)幸福度1位の実感ない

2015年4月8日

◆金元幸枝さん(57)=共新

 統一地方選のトップを切って告示された知事選が、後半戦に差し掛かる中で、両候補者へのインタビューを決行した。時間を5分間に区切り、次々と質問をぶつけてみると…。とっさのひと言から候補者それぞれの情熱や感情が伝わってきた。

 −今回、国会議員ではなく知事を目指した理由を。

質問に答える金元幸枝さん=福井市の共産党県委員会事務所で

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 「県内外の二十万人を超える原発再稼働反対の署名を西川知事は直接受け取ろうとせず、電力会社の社長には会う。県民の声を聞かないそんな政治は変えなきゃと思った」

 −政治家に問われる資質とは。

 「公約をしっかり守ることだと思う」

 −対立候補の西川一誠さんをどう思うか。

 「幸福度日本一とか『日本一』が好きな方だなあ」

 −安倍晋三首相をどう評価するか。

 「怖いというか、戦争の恐ろしさを知らない方だ。戦争する国造りにも消費税増税にも絶対に反対だ」

 −農協改革は。

 「環太平洋連携協定(TPP)に反対する農協つぶし。許してはいけない」

 −原発は必要か。

 「福島原発の事故をみても人類とは共存できない。全ての廃炉を要求する」

 −北陸新幹線は。

 「年金削ってまでいらない、順番として一番ではない」

 −福井の良いところは。

 「やっぱり自然、コメも魚もおいしいし。再生可能エネルギーの可能性もあるところだと思いますね」

 −弱点は。

 「政治の悪さや世界一集中立地する原発。西川知事は幸福度日本一と言うが、社会保障に使っているお金は全国でも少ない」

 −選挙資金は。

 「皆さんから貴重な募金をいただいてます」

 −外食(昼食は)いくらだと高い。

 「九百五十円?千円以内には収めたい」

 −百万円あったらどう使う。

 「えっ百万円。考えられない。ハハハ」

 −酒はたしなむか。

 「飲めない。すぐ酔っぱらって気持ち悪くなるの」

 −小さいころの愛称は。

 「うーん、高校時代は(旧姓の佐久川にちなんで)『さくちゃん』かな。その前は『ゆきちゃん』」

 インターネットは?

 「多少見る。原発反対のいろんな取り組みとかね」

 −最後にひと言。

 「県民の声を大事にする県政をつくっていきたい。まだ(時間が)あるの?どうしましょう。西川知事は『幸福度日本一』と言いますが、県民は『お父さん、お母さんを介護して夜眠れない』や『子どもの就職が心配』とか。実感ないと思う」

(聞き手・北原愛)

 <ルール>質問、回答時間を合わせて5分間に限定。両候補者には質問内容を事前に知らせず、同じ内容をぶつけた。やりとりはすべて録音し、2人とも同じ分量にまとめた。