県議選に45人立候補7選挙区で舌戦スタート
2015年4月4日
サクラが咲き誇る中、候補者とともに「ガンバロー」を三唱する支持者ら=福井市内で |
三日告示された県議選(定数計三七)は、十二選挙区に戦後最も少ない計四十五人が立候補した。大野市(同二)、勝山市(同一)、鯖江市(同三)、坂井市(同四)、大飯郡(同一)の五選挙区は、現職以外に立候補者がなく、計十一人が無投票で当選。残る七選挙区では、計三十四人が立候補し、合わせて二十六議席を争う選挙戦に突入した。
新旧別では、現職二十九人、元職二人、新人十四人。うち女性候補は三人。政党別公認候補者は、自民二十一人、民主四人、公明一人、共産一人、政党推薦を受けない無所属が十二人。自民は六人に推薦を出した。
届け出を済ませた各候補者は、事務所前などで第一声を放ち、選挙カーで遊説に出発。八十万人を割った人口減少対策や、再稼働への手続きが進む原発政策などを巡って九日間の舌戦を繰り広げる。知事選と同じ十二日に投開票される。
(塚田真裕)
◆現新13人が第一声 福井市
定数一二の福井市選挙区には現職八人、新人五人の計十三人が立候補した。落選者一人の生き残りをかけた戦いが火ぶたを切った。
知名度と若さで台風の目となりそうな無所属新人は事務所前で第一声。「タイトルマッチに挑むような気持ち」と興奮した心境を表した。選抜高校野球で優勝した敦賀気比の活躍に触れ「故郷への誇りと自信をあらためて感じた」と称賛。「みんなで故郷を良くしていこうというきっかけを作る」と力強く宣言した。
自民現職は事務所近くの神社に必勝を祈願した後、出陣式に臨んだ。第一声では北陸新幹線金沢開業に触れ「今は石川に差をつけられているが、福井は決して金沢に負けるものではない。恐竜にさかのぼる歴史もあるし、いろんな文化や伝統もある」と強調。「地方創生の風をしっかり地方が受けなければならない」と訴えた。
(高橋雅人、塚田真裕)
◆4人が政策アピール 敦賀市
敦賀市選挙区は定数三に対し、予想どおり現職二人と新人二人が立候補。どの候補も精力的に市内を回った。
無所属新人の宮崎則夫さんは、台風接近時に水かさが増す笙(しょう)の川の整備や災害対策の強化を公約に掲げる。
民主現職の糀谷好晃さんは、事務所前で北陸新幹線を見据えたまちづくりや観光振興を訴えた。
無所属新人の力野豊さんは、若さと実行力を武器に若者が暮らしやすく安心できる郷土づくりを目指す。
自民現職の石川与三吉さんは五期二十年の実績を強調。積極的に市民の声に耳を傾け、支持拡大を図る。
(角野峻也)
◆大票田で支持訴え 小浜市三方郡三方上中郡
定数三に対して四人が立候補。大票田の小浜市を地盤とする無所属現職の西本正俊さんと無所属新人の池田英之さんが予想通りの新旧対決を繰り広げた。
二人の選挙事務所は徒歩で十分ほどの距離にあり、陣営はいやが上にも相手を意識しがち。出陣式で西本さんは二期八年の実績を強調。池田さんは自民党小浜支部の支援を前面に打ち出した。
自民現職の中川平一さんは小浜市を含めた全域をあいさつ回り。無所属新人の小堀友広さんは出身地の旧三方町や隣接の美浜町で支持を訴えた。
(池上浩幸)
◆候補乱立でフル回転 越前市今立郡南条郡
越前市今立郡南条郡選挙区(定数五)は現職三人と元職一人、新人三人の計七人が立候補した。
現職の一人は地元の神社で必勝を祈願した後、事務所前に大勢の支持者を集めて第一声を放った。出陣式直後に雨が降り出し、陣営幹部は「夜の個人演説会への足が鈍るのでは」と心配した。
元職は出陣式の後、選挙区内全域に選挙カーを走らせ、夜は個人演説会を開いて支持固め。新人の各陣営も市街地から全域を回るなどフル回転した。
(飯田安彦、松原育江)