福井

無投票当選、喜びの11人

2015年4月4日

 三日に告示された県議選では五選挙区が無投票となり、現職十一人が当選を決めた。午後五時に立候補受け付けが締め切られ、無投票当選が確定すると、各候補者はそれぞれの事務所で支援者の祝福を受け、決意を新たにした。

◆国道早期開通誓う 勝山市の松井さん

孫たちから花束を受け取る松井拓夫さん=勝山市の事務所で

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 勝山市選挙区は現職の松井拓夫さん以外に立候補の届け出がなく、八年ぶりの無投票で、松井さんが四選を果たした。

 定数一減となった前回、一議席を現職二人が争う選挙戦を勝ち抜いた松井さん。えちぜん鉄道存続や観光の充実、子育て支援などで実績を積み重ねた。

 当選が確定した午後五時すぎ、選挙区内を遊説し終えた松井さんが同市郡町二の事務所に戻ってくると、支援者から大きな歓声と拍手が起こった。

 松井さんは中部縦貫自動車道や国道416号の早期開通などの課題を挙げ「地方が元気になるため、県政の場で真剣に議論していきたい」と抱負を語った。

 (藤井雄次)

◆「転換期」5期目へ抱負 鯖江市の田中さん

支持者と握手を交わし当選を喜ぶ田中敏幸さん=鯖江市の事務所で

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 鯖江市選挙区は定数三に対し、現職三人以外に届け出がなく、同選挙区初の無投票となった。午後五時すぎ、五選を果たした田中敏幸さんが本町一の事務所に戻ると、集まった支持者が笑顔と拍手で迎えた。

 自身初の無投票当選となり、支持者四十人と万歳三唱。「県議会でも鯖江市議会でも四期十六年と、皆さまに支えられた経験を生かし、精いっぱい福井県と鯖江市の発展のために取り組みたい」と意気込みを新たにした。

 県政については「エネルギー問題や新幹線など北陸や福井の流れが変わる転換期。しっかりとした県の枠組みをつくっていくことが大事」と展望した。

 (松原育江)

◆支持者の拍手に感謝 坂井市の西畑さん

無投票で再選を決め、支持者に迎えられる西畑知佐代さん=坂井市の事務所で

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 坂井市選挙区は定数四に対して現職四人のほかに届け出はなく、初の無投票となった。

 このうち、同市春江町江留下高道の西畑知佐代さんの事務所では百人近い支持者が吉報を待ちわびた。再選が決まり西畑さんが姿を現すと大きな拍手と歓声で出迎えた。

 支えてくれた支持者への感謝で目を潤ませ「(一期目の)四年を一生懸命走ってきた。一日の選挙戦では不完全燃焼。これを解消するため、議会で四年間戦いたい」と決意を新たにした。少子高齢化や地域包括ケアなど四年間取り組んだ実績と学力、体力日本一となった県内の子どもたちに「心の優しさ日本一を付け加えたい」と訴えた。

 (中田誠司)

◆再稼働へ加速決意 大飯郡の田中さん

無投票で3選を決め、万歳三唱する田中宏典さん(中)と支持者=高浜町和田で

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 大飯郡選挙区では、自民現職の田中宏典さんが三選を果たした。田中さんは選挙区のほぼ全域を回った遊説から午後五時すぎに高浜町和田の事務所に戻り、約百人の支持者から祝福を受けた。

 田中さんは「無投票(当選)となると、皆さんから託された思いは、今まで以上に重い」とあいさつ。また、取り組むべき課題には原子力政策を挙げ「いち早く原発を再稼働させながら、地域の皆さまの安全・安心を獲得するため、立地地域の議員として、この四年間しっかりと対応していきたい」と抱負を述べた。

 (平井孝明)