福井

<知事選政策アンケート>(下)

2015年4月1日

◆金元幸枝さん(57)=共新

Q1.交流人口の拡大などに向けての観光誘客への考えは?

 北陸新幹線頼みや恐竜売り出し一辺倒の観光振興策を見直し、福井の豊かな自然と落ち着いた暮らしを基礎にした観光振興を図る。自然環境を守り、豊かな自然と共生して親しむ観光に向け、野外スポーツ活動のための登山道や山小屋、スキー場、キャンプ場、マリンパークなどの整備を進める。過度に県外からの誘客を狙う「カジノ特区」のような施策には強く反対。県民にとっての暮らしやすさを、観光面でもベースとしたい。

Q2.中小企業の活性化に向けた取り組みをどう進めるか?

 大企業優先と格差拡大のアベノミクスが中小企業を苦しめている。昨年四月の消費税増税が最たるものだが、さらなる増税に反対し、国に中止を迫る。また、政府が大企業への減税と引き換えに、中小企業への外形標準課税を強化しようとしていることに強く反対。住宅リフォームへの助成事業は波及効果も高く、必ず実施する。小規模公共事業は地元企業に優先発注し、新たな条例制定で下請けへの請負金額の適正化などにも取り組む。

Q3.財政の一層の健全化にどう取り組むか?

 北陸新幹線整備に関する地元負担、JR在来線の買い取りや足羽川ダムの建設、福井国体の実施など、大きな財政負担がめじろ押しだ。これらに伴う財政見通しについて、県は十分に説明しようとしない。依然として不要不急の大型公共事業にまい進する県の財政運営の在り方を見直し、県民の命と暮らしを守るために福祉・教育への重点配分、公共施設の防災・老朽化対策などで生活密着型、地域循環型の財政運営に転換していく。

◆西川一誠さん(70)=無現

Q1.交流人口の拡大などに向けての観光誘客への考えは?

 新幹線や高速道路の整備により、これまでつながりの薄かった関東や信越、中国、四国などとの往来が飛躍的に便利になりました。この時間短縮効果を交流人口の拡大につなげます。福井ならではの魅力ある観光地を結ぶツアーを増やします。百万人観光地をたくさんつくり、第二恐竜博物館を検討します。また、福井の知名度・好感度を全国上位に引き上げるため、幸福日本一・福井の魅力を全国、世界に発信します。

Q2.中小企業の活性化に向けた取り組みをどう進めるか?

 産業界・大学・県試験機関・金融機関が連携し、技術開発・商品開発から販売促進までを一貫して支援する産学官金協力のイノベーション推進機構を設置します。また、ものづくりのプロの指導により、企業の生産性向上を支援します。福井国体や東京五輪に向け、競技・式典用品など新たな商品開発を応援します。タイ・上海事務所を核にアジアビジネスの拡大と観光商品の販売を支援します。

Q3.財政の一層の健全化にどう取り組むか?

 この四年間、行財政改革実行プランに基づき、県債残高の削減などを計画通りに進め、健全な財政を維持しました。

 今後は予定を一年早めて新たな改革プランを策定し、高速交通基盤の整備促進や質の高い政策を実行するための財政運営の方針・目標を明らかにします。

 引き続き、事務事業の選択と集中、歳出の合理化、歳入の確保などの行財政改革を着実に実行します。

(上から届け出順)