福井

<知事選政策アンケート>(中)

2015年3月31日

◆金元幸枝さん(57)=共新

Q1.人口減少対策に向けてU・Iターンをどう進めるか?

 若者や女性が安心して働けるかが大きな鍵だ。県として「ブラック企業規制条例」を制定して働く環境を整える。セクハラやマタハラを許さない、女性の人格が確立された職場づくりを行う。ワーキングプアをなくすため、最低賃金を早急に時給千円以上にするための条例を制定し、県として賃金の底上げを主導する。豊かな自然を生かした農林水産業への新規就業者に対する支援も抜本強化し、福井らしい振興事業を展開する。

Q2.人口減少対策として子育てや福祉の充実にどう取り組むか?

 憲法二五条にあるように、社会保障は国の責任だが、国は「税と社会保障の一体改革」と称して社会保障制度を解体し、自己責任を押しつけようとしている。自治体には県民の命と暮らしを、国の暴政から守る「防波堤」としての役割が求められている。子どもの医療費の病院窓口での無料化、妊婦への月一万円の助成、国民健康保険税の引き下げと滞納者に対する保険証取り上げの中止、必要な人への生活保護の支給などで暮らしを支える。

Q3.北陸新幹線をはじめとした高速交通網整備への考えは?

 金沢開業の後は、敦賀までの早期延伸、福井駅の前倒し開業とあおっているが、敦賀までの延伸で八千億円、在来線の買い取り、福井駅先行開業となれば、さらに多くの予算が必要になり、そのために削られる生活関連予算などはどうなるのか。県民は在来線の利便性の低下、運賃の値上げや大きな財政負担から、新幹線の効果に大きな疑問を持ったままでいる。県民に対し、その疑問について十分な説明をし、新幹線の在り方を見直す。

◆西川一誠さん(70)=無現

Q1.人口減少対策に向けてU・Iターンをどう進めるか?

 県・市町一体の移住・定住促進機構を設置し、福井と東京、大阪、名古屋を直結します。移住者の相談から定住まで徹底サポートします。園芸・伝統工芸に加え、水産・林業・観光の各分野にも人材育成カレッジを拡大し、県外から研修生を受け入れます。Uターン奨学金を創設し、県内に就職する大学生は奨学金の返還を減免します。Uターン同居に必要な住宅改修を補助します。大都市に働く女性や若者のIターン創業を応援します。

Q2.人口減少対策として子育てや福祉の充実にどう取り組むか?

 市町とともに、第三子以降は十八歳まで保育・教育費を実質無償化します。国の育児休業給付金に県独自の上乗せを行います。所得の低い若者世帯への住宅支援や多世帯同居・近居のための住宅取得・改修への助成を行います。子どもが安心して放課後を過ごすことができるように放課後子どもクラブの整備を進めます。男性の育児参加を促進するなど、女性が子育てしながら活躍できる環境を整えます。

Q3.北陸新幹線をはじめとした高速交通網整備への考えは?

 若狭さとうみハイウェイが完成し、中部縦貫自動車道と北陸自動車道が直結しました。北陸新幹線も八年後には完成します。さらなる短縮にも努力しています。

 新幹線や中部縦貫道の一日も早い完成が重要です。これに備えた新しい地域づくりの計画を作ります。開業・開通効果を県内の中小企業や観光、農・林・漁業の発展に結び付けるため、まちづくり・産業・観光などのプロジェクトを着実に進めます。

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