福井

知事選告示後、初の週末両候補奔走

2015年3月29日

 知事選がスタートして初めての週末となった二十八日、共産新人の金元幸枝さん(57)と、四選を目指す現職で無所属の西川一誠さん(70)=自民、民主両県連、公明県本部推薦=は春本番を思わせる好天の下、一人でも多くの有権者らに自分の主張を届けようと精力的に各地に足を運んだ。

=上から届け出順

◆金元さん 命と暮らし優先、選挙カーで遊説

街頭に立ちドライバーらに政策を訴える金元幸枝さん(右)=福井市渕2で

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 金元さんは午前六時にセットした目覚まし時計が鳴る前に起き、気合を入れて事務所入り。福井市湊地区から街頭宣伝を始め、住宅街や大型量販店などを中心に市内をきめ細かく回って遊説した。

 訴えたのは、原発の再稼働反対と国への廃炉要求、北陸新幹線県内延伸の見直しなど。「県民の声を聞き、命、暮らし優先の県政に変えたい」。県予算を1%やりくりするだけで、子どもの医療費の窓口無料化や義務教育中の学校給食無料化などが実現する、と子育て支援の充実も訴えた。

 「応援するざ」「年金は減る一方や。税金の無駄遣いをやめさせて」。沿道から掛けられる声に選挙カーを降りて駆け寄ることもしばしば。演説にも一層の力が入り「のどが持つかな」と苦笑い。のどあめを水に溶かした手製のドリンクでのどを潤し、青空に訴えを響かせた。

 (北原愛)

◆西川さん 福祉をより良く、住民と固い握手

集まったお年寄り一人一人と握手していく西川一誠さん=福井市内山梨子町で

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 西川さんは、福井市西部の沿岸部や山間部をくまなく駆け巡った。選挙カーから手を振りながら、公民館前など地域の住民が集まっているところを次から次へと巡回。「よろしく」と一人一人と固い握手をして支持を求めた。

 同行のスタッフが四選に向けたマニフェスト(政策公約)「福井ふるさと元気宣言」を載せたビラをすかさず配布し、自らはマイクを握って内容を端的に紹介。お年寄りには「介護や福祉は日本一だが、さらに頑張ります」、介護福祉施設の職員には「待遇が良くなるよう国に働き掛けていく」などと相手に合わせて語り掛け、マニフェストの浸透に心を砕いた。

 農業者たちとは「うまいものを、たくさん作ってください」などと和やかに話す場面も。自らの音頭で「頑張るぞ」を三唱したりして、勝利への士気を高めていた。

 (桂知之)