福井

原発、地方創生、子育て福祉…支持者に聞く

2015年3月27日

 いよいよ舌戦の火ぶたが切られた知事選。当選者は原発、地方創生、人口減少対策と今後の県の行方を左右する重要課題に立ち向かうことになる。両陣営に集まった支持者は、それぞれの候補者への期待を胸に第一声を見守った。

■原発

 共産新人金元幸枝さん(57)は「全ての原発を廃炉にする」と宣言。一昨年に福島を訪れたという坂井市春江町石仏の主婦(62)は東日本大震災から時が止まったような町並みを目の当たりにした。「子どもたちのために、福井の原発を止めるのは大人である私たちの責任だ」と金元さんに共感した。

 安全対策を第一に考える無所属現職西川一誠さん(70)。越前町舟場の看護師女性(49)は「将来の電力や立地地域の経済対策をどうするかを考えた上で判断すべきだ」と慎重さを要求。福井市の会社員女性(36)は「本当は原発がないほうが良いと思うが立地地域のことを考えると反対とは言いにくい」とおもんぱかった。

■地方創生

 両陣営では、地方創生への取り組みに期待する声が相次いだ。

 金元さん陣営を訪れた福井市高木二の主婦(69)は「山に行くと荒れ地が多い。力を入れて解決を」と望み、「自然との共生が福井らしい地方創生だと思う。鯖江市のように若者の意見も取り入れて」と具体策を提案した。

 一方、西川さん陣営では、「息子にも帰ってきて欲しいが若者の働く場所が少ない」と福井市上文殊地区の農業男性(80)が雇用の創出を要望。「福井は住みやすいと感じる。もっと福井の魅力を発信して」と求める声も上がった。

■子育て支援・福祉

 「社会保障、福祉日本一の県を目指したい」と力を込めた金元さん。福井市四十谷町の無職男性(63)は県の子育て・福祉政策を「中途半端」と切り捨て子どもの医療費の窓口負担ゼロを訴える金元さんの政策に賛同した。福井市文京五の主婦(73)も「学校給食の無料化など子育てをする若者の負担を減らすことが必要」と第一声に聞き入った。

 「子どもの幸せ日本一という素晴らしい成果が出ている」と四年間を振り返った西川さん。福井市みのり三の会社員女性(64)は実績を認め「このまま子育て支援に力を入れて」と西川さんを応援。子育て世代の福井市高柳三の会社員男性(26)は「各種の施策で、経済的負担が少しでも減るような対策を練って」と実感を込めた。