福井

<知事選100人アンケート>Q3.住み続けたい都道府県は?

2015年3月25日

 全国四十七都道府県のうち住み続けたいのは? 本紙が県内の有権者百人に実施したアンケートでは回答の六割が「福井」と最多。その背景として郷土愛の強さや自然と食の豊かさが浮かび上がった。一方、若い世代を中心にまちの魅力や気候などの面から県外に憧れを抱く人もいる。

 性別では福井を選んだのは男性三十三人、女性三十人だった。理由(複数回答)は郷土愛が二十四人でトップ。「ふるさとであり、ここ以外にはない」。越前市の会社員男性(40)に県外に住む選択肢はない。

 勝山市の自営業女性(47)も「地元が一番」。このほか「住み慣れた土地」や「愛着がある」など、控えめとされる県民性だが地元愛は強い。「日本の中心にあって行動もしやすい」=福井市の美容師女性(39)=との視点もあった。

写真

 次いで自然と住みよさが各十五人、人柄十二人、食十人などとなった。安全・安心や地域のつながりという、地方都市らしい回答もあった。

 一方、残り四割は県外を挙げた。最多は東京の七人で、京都と沖縄の各五人、愛知四人などと続いた。男性に一番人気の東京について敦賀市の会社員男性(26)は「政治・経済の中心。買い物や遊びにも苦労しない」。越前市の団体職員男性(33)も「何でもある日本の中心」と言い切った。

 男性は特に二十〜三十代の半数以上が県外の都市部を選択し、際立った格好になった。福井を選んだ理由に「交通網の発達で移動時間が短縮し、好きなタイミングで都市部に行ける」=福井市の会社役員男性(65)=との回答もあったが、仕事や観光など、まちの魅力は十分とはいえないようで、地方創生の課題と重なる結果が出た。

 女性は県外を選択した人に年代的な偏りはなく、沖縄が四人と人気を集めた。福井市のパート女性(58)は「暖かいし生活しやすそう」。雪に苦労するため気候風土を重視する傾向が見られた。