福井

知事選へ、準備に職務に

2015年3月22日

 統一地方選の皮切りとなる知事選の告示を二十六日に控え、直前の週末となった二十一日、立候補を予定している共産新人の金元幸枝さん(57)と、無所属現職の西川一誠さん(70)=政党公認、無所属の順=の二人は、それぞれ準備作業や職務に精力的に取り組んだ。

政見放送の準備に集中する金元幸枝さん(右)=福井市の共産党県委員会事務所で

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 金元さんは午前、自宅近くの水田に立つ党のポスター看板十五枚を新しく貼り直した。午後からは二十三、二十四両日の政見放送収録に備え、福井市二の宮五の党県委員会事務所で原稿を推敲(すいこう)するなどした。

 汗ばむ陽気に「季節は移り変わるけど、政治的な変革は頑張らないとできない」と決意も新た。電力各社の社長が県に原発三基の廃炉決定方針を伝えたことに「知事は電力の社長とは面会しても、私たちの再稼働反対の署名は何回申し出ても直接受け取らなかった」と批判を強める。

 また、公共工事の見直しや憲法九条の改正阻止など「県民と向き合い、暮らしと命に責任を果たす県政を実現したい」と意欲をにじませた。

県議らと特産品販売所を視察する西川一誠さん(左)=若狭町の道の駅三方五湖で

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 西川さんは公務で若狭町鳥浜に新たに完成した「道の駅三方五湖」の完成式に出席。特産品販売所が備わる観光交流センターを視察するなどした。

 式典のあいさつで、昨夏の舞鶴若狭自動車道全線開通や、今年三月の北陸新幹線金沢開業などを挙げ「高速交通ネットワークの進展は人と物の流れが拡大する絶好の機会」と強調。三年後の福井国体開催にも触れ「多くの人に来県してもらえるよう努めなくてはならない」と述べた。

 選挙前とあって、「頑張って」と来場者から声を掛けられ「ありがとう」と頼もしく応える場面も。告示を控えた現在の心境は「この天気(晴天)のよう」と話し、決戦の時を前向きに見据えていた。

 (桂知之、北原愛)