福井

<政党県代表に聞く>(6)龍田清成・社民県連代表

2015年3月12日

「農業をどうするかは大きな課題」と話す龍田清成代表=福井市大手1の社民党県連事務所で

写真

 −統一地方選が目前に迫ったが。

 「今は、あちこちで何としても候補者を立てようという力はない。党籍を持つ福井市三人、小浜市一人の現職市議四人に加え、新人県議一人を推薦する予定。別の現職県議一人も原発や憲法問題などで政策協定した上で応援していきたい」

 −知事選の対応は。

 「例えば原発問題では現職と考え方が違うが、この問題だけで推薦する、しないということはない。子育てや空き家問題など共感できる政策もあり、総合的にみればよくやってくれていると思う。時間をかけて対応は検討していきたい。自主投票という判断もあり得る」

 −北陸新幹線の金沢開業が迫ってきた。

 「社民は何でも反対と言われるが、新幹線に頭から反対するものではない。ただ、在来線がJR西日本から全て離れ、特急も普通列車も利用しづらくなれば、新幹線優先ではないだろうという考え。やるべきことはやらなければならないが、その後の処理の問題を見過ごしてはいけない。金沢まで来た人を福井に呼び込む工夫も必要だ」

 −敦賀以西問題についてどう考えるか。

 「さまざまな立場の人がおり、単純に言える問題ではない。議論を尽くして方向性を出してほしい」

 −県内原発が再稼働に向け動いている。

 「地元の皆さんの日常の経済活動や生活に対する思いは理解する。だからといって再稼働問題とは別の対処が必要。すぐ止めよと言ってるわけではなく、使用済み核燃料の問題など将来の不安材料を考えれば徐々に脱原発に向かって話を進め、地元の活性化には国の対応を求めていかなければならないと考える」

 −地域活性化に必要なのは。

 「農業をどうするかは大事な課題の一つ。土地放棄となると大変なことで、福井県として農業をどうするかしっかり対応すべきだ。国民の主食をどうするかは大事な問題で、コメだけに終わらず、土地、自然環境問題などにも関わっていく」

 (聞き手・正津聡)

  =終わり