福井

<政党県代表に聞く>(1)山本拓・自民県連会長

2015年3月7日

統一地方選に向けた思いを語る山本拓会長=東京都千代田区の衆院第一議員会館で

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 県内の統一地方選の皮切りとなる知事選の告示が26日に迫った。前半戦は県議選も控えるほか、後半戦には敦賀とあわらの両市長選に加え、福井や敦賀など7市町議選(補選も含む)が繰り広げられる。各政党にとっては、福井での勢力拡大を懸けた重要な選挙。県内各政党組織の代表者に意気込みを聞く。

 −統一地方選が目前に迫っている。

 「昨年十二月の総選挙で勝利したが、その背景には国民からの地方創生政策への大きな期待がある。それを実現するための選挙となる。地方創生をスタートさせるための国民運動だと思っている」

 −戦略は。

 「国の政策と連携できる候補者を推薦・公認させてもらった。県議選については、県議会の定数の過半数を得ることが一番大事だ。その意味では最大会派の自民党県政会の現職らにはしっかり勝ってもらいたいと考える」

 −その地方創生に向けて。知事選候補の推薦には、人口減少問題への取り組みを重視していたが。

 「(県内の人口を)八十万人台まで戻してほしい…と言いたいが、現実的ではない。方法論は(自治体に)任せるが、歯止めをかけるのが大事ではないかと思う」

 −地域の経済や産業の活性化にはどう取り組んでもらいたいか。

 「地場産業の技術を生かし、新しい分野にチャレンジするのを応援するのが大切。鯖江の眼鏡など、地域ブランドに火を付けていけばいいと思う。ブランドを行政がいかにバックアップするかだ。あとは国が力を入れている農業。県内の農地をフル活用し、いかに売れる物をつくるかが、大事になってくる」

 −原発の再稼働をはじめとした原子力政策についてはどうか。

 「現職と政策協定を結んだが、原発立地県の知事としての思いをしっかり主張してやってもらいたいということを取り入れている。われわれとしては、知事が求めることは応援したいと思っている」

 −北陸新幹線の整備について、地方にはどんな姿勢を求めるか。

 「与党では金沢−福井間の先行開業の議論を三月から始めることにしているが、実現には用地買収と工事発注を早急にしないといけない。それは敦賀開業の三年前倒しでも同じことで、県が用地買収を積極的に進めなくてはならない」

 (聞き手・桂知之)