みどころ
映画を作る人間も、最初は観客だった。

高畑勲・宮﨑駿両監督と共に、世界を代表する数々のアニメーション映画を世に送り出したスタジオジブリのプロデューサー鈴木敏夫。本展では、戦後の名古屋で生まれ育ち、昭和、平成、令和の時代を駆け続けている鈴木が、これまでに出会った映画・書籍・音楽と、それを通して見えてくる時代背景に注目しました。
子供時代から今までに観て、読んで、聴いてきた作品を、一堂に集めて並べた本棚は圧巻。それらの作品や作家からどんな影響を受けて、自身の思考術へとつなげていったのか。そしてどのように作り手と向き合い、編集者・プロデューサーとしてスタジオジブリ映画を確立していったのか、その秘密に迫ります。
【鈴木敏夫プロフィール】
1948年、名古屋市生まれ。スタジオジブリ・プロデューサー。
慶応義塾大学文学部卒業後、徳間書店入社。『アニメージュ』の創刊に参加し、副編集長、編集長を務めるかたわら、高畑勲・宮﨑駿作品の製作に関わる。1985年にスタジオジブリの設立に参加し、1989年からスタジオジブリ専従。以後ほぼすべての劇場作品をプロデュースする。
トンネルのむこうは、不思議の町でした。
『千と千尋の神隠し』に出てきた油屋(あぶらや)と不思議の町を再現した空間が登場! 時間が進むにつれ日中の光から夜の怪しい照明に変化していく巨大な建物を背景に写真を撮ったりと、まさに映画の舞台を体感できる新展示コーナーとなります。

鈴木敏夫の本棚
数々の名作を送り出してきた鈴⽊プロデューサーのその頭の中を覗いているかのような、凝縮された空間の真ん中で、カオナシが読書中。
鈴⽊プロデューサーのこれまでを形作ったおよそ8,800冊の書籍の中には、実際に⼿に取って閲覧できるものもご用意しています。
鈴木プロデューサーのコメントとともにお楽しみください。

鈴木敏夫の映画コレクション
昨年からの展示として人気を博した約10,000作品の映画コーナー。鈴木プロデューサーの毎朝の日課は、ソファでコーヒーを飲みながら、テレビの番組表の確認。好きな映画、これから観たい映画をチェックして、監督や俳優でまとめています。今回は、そのようにしてコレクションされた映画から手に入るものを集めました。
過去の名作から、隠れた一本まで、映画の歴史もうかがえるコレクションをお楽しみください。

鈴木敏夫と音楽
鈴木敏夫の血肉となった8,800冊の「本」、約10,000作品の「映画」に続く、第3弾となる「音楽」編がここに完成。
初めて買ったレコード、毎日聴いていた夜のラジオ番組、友人とギターを持って歌った曲、鈴木敏夫とその周りに流れていた音楽をレコードジャケットと共に展示します。

湯婆婆・銭婆の
恋愛・開運おみくじ
約3mの巨大な湯婆婆、銭婆の口に手を入れて引く恋愛・開運おみくじ。
展覧会会期中、会場内で引くことができます。
※チケットをお持ちの方のみ、おひとり様1回のみ。
