開催概要

 近代の日本画界に大きな足跡を残した画家・竹内栖鳳は、1864(元治元)年、京都に生まれました。画家たちが時代に即した新しい絵画を模索していた明治初期、若き栖鳳は円山・四条派の師に弟子入りし画法を学ぶ一方で、室町水墨画や江戸絵画など古画の模写を通して流派を越えた画技を研究し、また写生にも励みました。栖鳳の変幻自在な表現は、時に「ぬえ」と揶揄すらされました。

新しい日本画を追求する栖鳳の表現は、伝統的な日本絵画の枠組みにおさまるものではありませんでした。1900(明治 33)年に渡欧した栖鳳は、当時の雅号中の文字「棲」を、「西」を含む「栖」に変えるほどヨーロッパの芸術に大きく感化されました。帰国後、栖鳳はその技法を巧みにとりいれた近代的な日本画の創出に取り組みました。

絶え間ない修練に裏打ちされた抜群の筆技を下地とし、新たな表現技法を貪欲に吸収した栖鳳は、その後も次々と新機軸を打ち出し、伝統の継承と革新の双方を体現していきました。また、上村松園うえむらしょうえん土田麦僊つちだばくせんをはじめ多くの優秀な弟子を門下に輩出しました。京都の日本画が活況を呈すに至った道筋は、栖鳳の存在なしには語れません。本展では、創作者として先頭を進み、教育者として後進の範となった栖鳳の画業を振り返るとともに、その表現世界の多様さをご紹介します。

  • 展覧会名

    近代日本画のトップランナー 竹内栖鳳

  • 会期

    2025年7月4日(金)~8月17日(日)
    [39日間]※展示替えあり
    前期:7月4日(金)~7月27日(日)/
    後期:7月29日(火)~8月17日(日)

  • 開館時間

    10:00~18:00 金曜日は20:00まで
    (入場は閉館の30分前まで)

  • 休館日

    毎週月曜日[ただし7月21日(月・祝)、
    8月11日(月・祝)は開館]
    7月22日(火)、
    8月12日(火)

  • 会場

    愛知県美術館(愛知芸術文化センター10階)
    〒461-8525 名古屋市東区東桜1-13-2
    TEL:052-971-5511(代) 
    FAX:052-971-5604 美術館ウェブサイト

  • 主催

    愛知県美術館、中日新聞社、日本経済新聞社、テレビ愛知

  • 後援

    JR東海

  • 特別協力

    京都市美術館

  • お問合せ

    [展覧会について]
    愛知県美術館 052-971-5511(代)

アクセス

愛知県美術館までのMAP

地下鉄東山線・名城線「栄」駅/名鉄瀬戸線「栄町」駅下車
オアシス21連絡通路利用徒歩3分