2023年大会の様子
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8500人がドームで一喜一憂 「JAバンクあいち ドームドッジ2023inナゴヤ」が11月26日、バンテリンドームナゴヤで開かれました。4年ぶりとなる全国最大規模のドッジボール大会に、出場者7000人、観戦者を含め8500人が参加。関東から沖縄まで16都府県の324チームが11部門に分かれ、ふれあいブロック、予選リーグ、決勝トーナメントを戦いました。
幼児も、白髪の人も、男性も、女性も、ボールを無事、キャッチできると「イエーイ」とチームで一体感をかみしめました。予選リーグでボールを当てられ、にこやかにコート外に走る選手は、勝ち進むにつれて悔しそうな表情に。決勝リーグは真剣です。幼児の部で準優勝した選手は頂上決戦敗退にずっと悔し涙を流していました。
「誰でも楽しめるのがドッジボールのよさ」と参加者。全国大会で活躍するクラブチームも、練習なしで参加し、すがすがしく敗退するチームも、普段はデスクワークをしているサラリーマンも、皆が一喜一憂しました。筋肉痛と引き換えに、仲間の結束と、体と心の健康は一気にアップしたにちがいありません。
プロ野球選手の気分を味わえるのもドームドッジならでは。芝に降り立った参加者は「うわっ、フカフカだ」。選手は試合前後、スタンド席の家族に手を振って声援にこたえました。
審判179人はじめ、ボール拾い70人、スタッフ100人。計350人ものボランティアのサポートを受けました。 -
100回練習した
ウエダドラゴン (幼児の部) 4歳以上の未就学児でつくる18チームが戦った幼児の部。初出場で初優勝を決めた「ウエダドラゴン」の選手は「やった、やった」とハイタッチ。
「僕たち100回ぐらい練習した」と胸を張る5歳の選手に監督らは「そんなには…」と困った顔を見せました。6歳のキャプテンも「すごいがんばった」と大喜び。
名古屋市天白区植田地区のグループ。小学生チームの「UEDA KIDS」と練習する幼稚園児です。素早い動きは、身近なお兄さんから学びました。キャプテンは「小学6年生になるまで続ける」と決意しました。 -
でっかい大会で優勝
本郷サンダーズジュニア (小学生低学年の部ファイターリーグ) 22チームの小学生低学年の部ファイターリーグの優勝チームは「本郷サンダーズジュニア」。「こんなでっかい大会で、このメンバーで優勝できてうれしい」。キャプテンは目を輝かせました。
名古屋市名東区の本郷小学校、引山小学校などの2~4年の11人。「最近は勝てていなかった」状況が続き、大会に向け気合いを再注入。OB、OGも練習をサポートし、力を盛り返しました。クリスマスカップや県大会などほかの大会に積極的に参加します。 -
パス回しで連覇
ガンバベアーズA (小学生高学年の部ファイターリーグ) 55チームが参加する小学生高学年の部ファイターリーグで初優勝したのは「ガンバベアーズA」。岐阜市茜部(あかなべ)小学校6年のキャプテンは「パス回しがうまくできたのが勝因」と満面の笑みです。
「今年はディフェンスがいい」と國枝浩司監督(39)。週2回の練習を強化し、11月23日、岐阜市で開かれたヒマラヤカップで優勝。その盛り上がりがドーム優勝につながりました。地域トップから全国制覇に臨みます。 -
県外で初優勝
阿波Club蓮 (女子の部ファイターリーグ) 7チームが戦った女子の部ファイターリーグで初優勝したのは徳島県の「阿波Club蓮」。県外大会での初優勝に「ヤッター」と声を上げました。
結成5年目。キャプテン藤井陽菜さん(23)がドッジボールのチームをつくりたいと大学入学間もなく、メンバーを募りました。ドームでは「初めて対戦するチームも多く、新鮮でした」と振り返ります。
男子チームとの練習で力を蓄えました。全国大会でも「優勝したい」と掲げています。 -
豊富な経験で3連覇
southern'97と救世主 (一般の部ファイターリーグ) 「奇跡的な3連覇です」。一般の部ファイターリーグの「southern'97と救世主」の都竹真一郎さん(35)=名古屋市南区=は目を丸くします。上級レベルの26チームを勝ち抜きました。
1997年結成の小学生チーム「サザン'97」に在籍していたメンバーを中心にした14~35歳。子ども時代から磨いた正確なコントロールとやる気が持ち味です。
小学生の「サザン'97」はこの夏の全国小学生選手権で準優勝。「世代を問わず、一緒に楽しめる。背が高くなくても勝てます」。小学生チームのコーチも務める都竹さんは魅力を語ります。救世主の次の目標は4連覇です。 -
練習ゼロで頂点
ジョーカー (一般の部ふれあいAリーグ) 「たまたま息が合いました」とキャプテン松永涼さん(29)=愛知県北名古屋市=は謙遜の笑顔。41チームが出場した一般の部ふれあいAリーグ(15歳以上)で優勝したのは「ジョーカー」です。
松永さんは小学校時代に始めたドッジボールにはまり、ドーム参加3回目。大会出場のために仲間でチームをつくり、優勝をさらいました。
寄せ集めで練習はゼロ。しかし、メンバーはスポーツ経験が豊富でセンス抜群。「ドッジボールは雰囲気で流れが変わる」のが魅力と松永さんは語ります。忙しい仲間に声を掛け、「来年も参加したい」。 -
還暦で優勝
フィフティーズ (一般の部ふれあいBリーグ) 一般の部ふれあいBリーグ(30歳以上)で34チームの頂点に立った「フィフティーズ」。メンバーの平均年齢は50歳です。大会に向け、キャプテン井上隆示さん(60)=名古屋市千種区=ら愛知県、岐阜県のドッジボール好き12人が集まりました。
メンバーはふだん、別のチームに所属し、個々の経験は十分。1カ月前から週1回の練習でチーム力を高めました。
井上さん自身は43歳でドッジボールを始め、小学生チームの監督も務めます。「皆のおかげで還暦で優勝できた。次は『フィフティーズオーバー』のチーム名で出場したい」。 -
タイツ姿で奮闘も敗退
ピクミン&オリマー (一般の部ふれあいAリーグ) 赤、青、ピンク、黄色のボディータイツに身を包んだのは「ピクミン&オリマー」。名古屋市中村区の米野小学校を卒業した16、17歳の男子高校生10人です。一般の部ふれあいAリーグ(15歳以上)に参加しました。
コロナ禍中断前の大会に出場したキャプテン岡部祥大さん(17)はじめメンバーは「ドッジボールをして、けんかした仲間」です。
「何かを残したい」とカラフルな衣装をインターネットで購入。前日に集合したものの練習はせず、衣装に合う三角すいの頭のかぶりものを手づくりしました。
3戦全敗で予選敗退も、宇宙人のようないでたちに注目度は抜群。「子どもたちの応援が力になった」と予想外のふれあいにびっくりしました。大学入学後に1勝、が次の目標です。 -
沖縄の小学6年が選手宣誓 開会式では、愛知県ドッジボール協会の加藤常文会長があいさつし、小学生高学年の部ファイターリーグの「ゆめさきDragon」(沖縄県)の6年生が選手宣誓。「コロナ禍を乗り越えた4年ぶりの開催に感謝し、最後まであきらめず、正々堂々と戦い、楽しむことを誓います」と元気な声を響かせた。
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よりぞうも喜ぶ JAバンクのキャラクター「よりぞう」は、よたよたと試合会場を歩き、表彰式ではチームのがんばりを一緒に喜びました。実はお金に詳しく、大きな耳を立てて人間の相談にも乗るそうです。撮影会では、子どもたちと一緒に写り、シールやカレンダーをプレゼントしました。
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副賞は愛知県産品 優勝チームへの副賞はモルテンとミカサのボール、コメ「あいちのかおり」。2位にはイチゴ「紅ほっぺ」、3位の2チームには「蒲郡みかん」が贈られました。自慢の愛知県産ばかりです。丹精された農産物を食べ、元気な体をつくってください。