政策訴える声、日増しに熱 21日後半戦投開票
2019年4月20日
統一地方選後半戦の大津、彦根、近江八幡、栗東の四市議選と、豊郷町長選、同町議補選、日野町議選は二十一日に投開票される。選挙戦も残り一日となった。選挙カーの声も日増しに熱を帯び、「一票でも多く」と政策を訴える声にも力が入る。
(統一選取材班)
◆町長選は現新一騎打ち、町議補選は3人が争い
豊郷町長選は、新人で元町議長の前田広幸さん(47)と、四選を目指す現職の伊藤定勉さん(71)が立候補。二〇〇七年の町長選と同じ候補者の一騎打ちとなった。
十二年前、元町長の大野和三郎さんが県議になって引退したのを機に出馬した前田さんは、県や国とのつながりをアピール。「役場庁舎を町が自前で耐震化するのは無理」と指摘。「県や国との太いパイプを生かして事業を進める」と訴え、官民一体の事業推進や、企業誘致なども掲げる。
伊藤さんは、ふるさと納税の活用や無駄な事業の見直しで地道に財源を確保し、子どもの医療費や給食費の無料化など、子育てや福祉政策に充ててきた実績を強調。子育て支援のさらなる充実や役場庁舎の建て替えなどを訴え「町づくりの流れを止めず、住民本位の施策の推進」と主張する。
町議補選(被選挙数二)では、三人が議席を争っている。
十八日までの期日前投票者はいずれも二百三十九人。投票は二十一日午前七時〜午後八時、町内十カ所で。開票は午後九時から町役場会議室で。
◆市民センター再編などで舌戦
【大津市】(三八−49)現職二十八人、新人二十一人が立候補。市が支所機能の一部縮小などを計画する市民センターの再編問題や、中消防署が併設されている市庁舎の耐震性問題などを巡って舌戦が展開されている。期日前投票では十八日までに前回より28%多い一万二千十六人が投票。二十一日の投票は、葛川地域など一部を除き、午前七時から午後八時まで市内百二十二カ所で行う。開票は市皇子が丘公園体育館で午後九時二十分から二十二日未明まで。十三日現在の選挙人名簿登録者数は二十八万二千六十人。
◆市政運営巡り激論交わす
【彦根市】(二四−26)現職十四人、新人十二人が立候補した。悪化する市の財政問題や大久保貴市長の市政運営のあり方、地域振興策などを巡って激しい論戦が交わされている。期日前投票は十八日までに五千百十一人が済ませ、四年前と比べて三百九十人増となった。投票は市内三十八カ所で午前七時から午後八時。開票は午後九時から同市田原町のみずほ文化センターで行われる。十三日現在の選挙人名簿登録者数は九万一千九百三十二人。
◆河川改修など身近な課題訴え
【近江八幡市】(二四−27)現職十三人、元職一人、新人十三人が、街頭や個人演説会で主張を展開。河川改修や道路拡幅など身近な課題の解決を訴え、支持拡大に努めている。一方、市役所庁舎の建設問題については、多くの候補者が「有権者の反応が読めない」として言及を避け、活発な論戦には至っていない。
投票は三十四カ所で午前七時〜午後八時(沖島は一時間繰り上げ)。開票は午後九時十五分から鷹飼町のサン・ビレッジ近江八幡で。十三日現在の選挙人名簿登録者数は六万六千九百九十二人。
◆まちづくりや子育て政策活発
【栗東市】(一八−19)現職十三人と新人六人が、まちづくりや子育て政策の充実を訴えながら、市内を巡っている。期日前投票は十八日までに、前回の同時期と比べて八十二人多い、千四百七十九人が済ませている。投票は市内二十六カ所で、午前七時〜午後八時に行える。開票は午後九時から市危機管理センターで。十三日現在の選挙人名簿登録者数は五万四千三百五十六人。
◆独自の遊説戦略
日野町議選(定数一四)では、現職九人、元職一人、新人六人の計十六人がしのぎを削っている。各地盤で票固めを進めつつ、選挙カーや自転車、徒歩での遊説など、独自の戦略で広く支持を呼びかけている。