統一地方選2019

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<県議選・記者が振り返る> (下)オール与党態勢で影響小

2019年4月11日

三日月知事(左)から祝福を受ける、自民公認で当選した議長の川島さん=7日、長浜市の神照町会館で

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 A 県議会の会派構成はどうなりそう?

 C 定数四四に対し、自民の当選者は公認、推薦合わせて十九人(投開票日時点)。現職の海東英和さん(59)=高島市選挙区=が、二人会派の良知会から自民会派に入ることが確実だが、それでも過半数に三議席足りない。公明の二議席を合わせて、やっと半数の二十二になる。

 B 自民は投開票日翌日の八日、政党から公認、推薦を得ずに当選した村上元庸さん(64)=甲賀市選挙区=に会派入りを打診した。村上さんが自民会派に入れば、自民、公明で過半数を占めることになる。

 C チームしがは、公認した九人が全員当選し、推薦した立憲民主公認の三人がチームしがの会派に合流する見通し。現職の山本正さん(61)=草津市選挙区、新人の小川泰江さん(56)=守山市選挙区=の二人も入る意向を示すので、現有の十四は維持しそうだ。

 B ただ、改選前までチームしがの会派に所属しながら、政党の公認、推薦を得ていない現職の駒井千代さん(45)=草津市選挙区、清水鉄次さん(62)=高島市選挙区=は「チームしが以外も含めて会派を検討している」と説明する。

 A チームしが以外の会派はどこがあり得る?

 C 良知会の代表を務める現職の木沢成人さん(46)=東近江市・日野町・愛荘町選挙区=が、駒井さん、清水さんとで新会派をつくる可能性は十分ある。

 B いずれにせよ、村上さん、駒井さん、清水さんがどの会派に入るかが今後の焦点になりそうだ。

 A 選挙結果は県政運営に影響しそう?

 B 昨年六月の知事選で、自民も三日月大造知事の支援に回り、共産を除く「オール三日月与党」態勢になった。自民・公明で過半数を占めるかどうかは、県政運営に多少の影響はもたらすかもしれないが、オール与党態勢下では、影響は小さいのではないか。

 C 九日の知事会見では、三日月知事は、国が建設を凍結している大戸川ダム(大津市)について「(県独自の)勉強会の結果を踏まえながら県の立場を判断したい」と話し、県議選の結果は考慮しないとした。

 G ただ、議長を務める自民現職の川島隆二さん(47)=長浜市選挙区=の当確が伝わると、知事は本人よりも早く事務所に駆け付けた。知事与党になった自民への配慮が垣間見えた。

 A 投票率は過去最低の43・13%だった。

 B 期日前投票は好調だったが、投票日は晴天だったのに芳しくなかった。県政課題に争点や対立点がなく、有権者の関心が高まらなかったようだ。

 C 選挙期間中、選挙カーの声があまり聞こえず、とにかく活気がなかった。有権者にとっては、何の選挙をやっているのか分からなかったのでは。

 B 無投票の選挙区が前回の五つから三つに減ったのは、有権者の選択肢が広がって良かった。

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 A 女性候補の当選者は七人で、定数に占める女性議員の割合は全国三位から四位に落ちた。それについてはどう思う?

 C 自民は公認、推薦合わせて二十九人擁立したのに、そもそも女性の候補者がいなかった。

 H 男女の候補者ができる限り平等になるよう政党に努力を求める法律が、昨春に施行された。女性の候補や当選者の数が少ないのは寂しい。

(県議選取材班)

 

統一地方選の日程

前半戦
知事 告示3/21(木)
政令指定市 市長 告示3/24(日)
県議 告示3/29(金)
政令指定市 市議 告示
投開票4/7(日)
後半戦
一般市長、一般市議 告示4/14(日)
町村長、町村議 告示4/16(火)
投開票4/21(日)
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