統一地方選2019

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<県議選・ご当地の課題> (中)湖北地域の交通

2019年4月1日

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 二〇二三年春に北陸新幹線が敦賀駅(福井県敦賀市)まで延伸し、二七年にはリニア中央新幹線が東京−名古屋間で開業する。県内には駅はできないが、湖北地域は、近隣県で開業する新たな交通インフラを見逃すわけにはいかない。県議選長浜市、米原市の両選挙区から立候補した八人に、今後の交通政策として最も重視すべき施策を聞いた。

■交通施策は?

 「東海道新幹線の米原駅停車の増加」を選んだのは三人。そろって、米原から東京まで七十分、金沢まで六十分で結ばれる利便性を理由に挙げた。「北陸と中京の結節点の役割になる」と期待する意見もあった。

 次いで、二人が選んだのは「JR北陸線の本数増」。JR長浜駅は平日、上下線ともに一時間当たり最大三本(特急しらさぎを除く)しか停車しない。「特急しらさぎの特急料金を廃止し、北陸−中京間を行き来しやすくするのも重要だ」と唱える人もいた。

 「特急しらさぎの県内駅停車の増加」を選択したのは一人。しらさぎが停車する米原駅、長浜駅の周辺のまちづくりは進みつつあるが、名古屋、敦賀から呼び込むため、さらに整備を急ぐ必要もありそうだ。

 「湖北地域に停車する高速バスの本数増」を選んだのは一人。北陸道では一七年三月に「小谷城スマートインターチェンジ(IC)」が完成し、さらに市は「神田パーキングエリア」に、自動料金収受システム(ETC)を搭載した自動車専用のスマートIC化の検討に入っている。

 このほか、一人が「その他」を選択。湖北地域の高齢化が進んでいるとし「高齢者が不自由なく動けるよう公共交通の改善、充実が必要」と答えた。

■北陸新幹線、リニア効果を呼び込むには?

 北陸新幹線とリニアの効果を湖北地域に呼び込むために、どんな施策を強化すべきかを尋ねたところ、杉本さん、藤井さん、川島さん、鈴木さんの四人が子育て世代の定住を意識し「教育・子育て」を選択した。

 杉本さんは「若者が定着する地域づくりとともに、地場産業の振興が求められている」とし、藤井さんは「全国学力テストの結果を見ても、学力の底上げは喫緊の課題だ」と答えた。

 川島さんは「特色ある教育プログラムを通して、教育全般を底上げする必要がある」と主張。鈴木さんは「郷土教育に力を注ぎ、地域に愛着のある子どもを育てたい」と説明した。

 大橋さん、角田さんが選んだのは「企業誘致」。大橋さんは、湖北地域が交通の結節点になることに注目し「最大限に生かせるのは企業誘致だ」と説いた。角田さんは、雇用創出を重視し「安心して働く場所が必要だ」と理由を挙げた。

 浅見さんは「観光振興」を選択。理由に「湖北地域には自然や名所旧跡など、国内外に発信できる資源がある。その活用が観光客や定住・移住者の増加につながる」と提案した。

 柴田さんは「移住・定住の促進」を選んだ。「人口増加策」が第一に必要だと指摘し「人口が増えれば、企業も観光人口も増えていく」と持論を展開した。

 

統一地方選の日程

前半戦
知事 告示3/21(木)
政令指定市 市長 告示3/24(日)
県議 告示3/29(金)
政令指定市 市議 告示
投開票4/7(日)
後半戦
一般市長、一般市議 告示4/14(日)
町村長、町村議 告示4/16(火)
投開票4/21(日)
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