<県議選展望> (下)定数も重要な争点に
2019年3月10日
二十九日告示、四月七日投開票の県議選で、立候補を表明している予定者のうち、伊賀地区と、松阪市以南の十選挙区の顔触れを紹介する。注目は県南部の七選挙区。今回から定数が計六減るはずだったが、取りやめに。南部の無投票は前回の五選挙区から、二選挙区にとどまりそうで、定数問題も重要な争点となる。
(森耕一)
◆立候補予定者
▽伊賀市
(定数三−4)
稲森 稔尚35 諸現(1)
川野 伸也42 自新
木津 直樹59 自現(1)
森野 真治49 無元(3)
自民、非自民どちらが二議席を得るかが焦点。稲森は今回、三重民主連合の推薦を受ける。二〇一六年の市長選に落選し県議選に戻る森野も民主連合推薦。自民は木津に加えて川野を立て、川崎二郎衆院議員の地元での勝ち越しを目指す。
▽名張市
(定数二−3)
北川 裕之60 無元(4)
中森 博文65 自現(4)
森口あゆみ53 維新
十六年ぶりの選挙戦となりそう。新政みえ元幹事長の北川は、昨年市長選に敗れ県議選に戻る。森口は今回唯一の維新公認。
▽松阪市
(定数四−4)
喜田 健児50 無新
田中 祐治64 自現(1)
中瀬古初美54 無現(1)
野口 正66 自現(1)
県教組が推す現職の引退を受け、元教員の喜田が出馬。他は前回と同じ顔触れで無投票か。
▽多気郡
(定数二−3)
西川 浩56 無新
西場 信行67 自現(9)
浜井 初男69 三現(2)
前回、浜井は西川を二百六十票差でかわした。顔触れは同じだが、今回は西川が定数削減取りやめを批判し、再び接戦になりそう。
▽度会郡
(定数二−3)
中瀬 信之63 無新
前川さおり46 無新
村林 聡41 自現(3)
十二年ぶりの選挙戦か。旧民進系の現職引退に伴い、昨年の玉城町長選にも出馬した中瀬が後継で出馬。前川も玉城町議からの転身を目指す。
▽伊勢市
(定数四−4)
奥野 英介72 自現(3)
中川 正美68 自現(9)
中村 進一71 みえ現(6)
広 耕太郎56 三現(1)
現職の自民系、旧民進系が二議席ずつを分け合い、無投票となりそう。
▽鳥羽市
(定数一−2)
尾崎 幹56 無新
野村 保夫64 無現(1)
補選に無投票当選した野村は、今回から自民の推薦を受ける。市議から転じる尾崎は定数削減取りやめに批判的な立場をとり、野村に挑む。
▽志摩市
(定数二−3)
中嶋 年規52 自現(4)
山村 健61 無新
山本 教和71 自現(8)
元衆院議員の山村が八日になって出馬表明し、十二年ぶりの選挙戦に。四回連続で議席を自民で独占してきた中嶋、山本に挑む。
▽尾鷲市・北牟婁郡
(定数二−4)
石川 美紀50 無新
奥村 武生76 無新
津村 衛43 みえ現(3)
東 豊63 自現(2)
無投票だった前回から一転し、四人が出馬する南部屈指の激戦に。新人二人は、紀北町の建設残土問題を課題に挙げている。現職も残土問題を県議会で取り上げており、各候補予定者の訴えの中心になりそう。
▽熊野市・南牟婁郡
(定数二−2)
大久保孝栄52 自現(2)
藤根 正典57 無現(2)
自民の大久保、県教組の支援を受ける藤根が議席を分け合い、二回連続の無投票の見通し。
敬称略、五十音順。党派名の略称は、自=自民、維=日本維新の会、みえ=新政みえ、三=三重民主連合、諸=諸派、無=無所属。