統一地方選2019

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<県議選・政党の戦略> (下)国民・立民・共産

2019年3月12日

 「これではいつまでたっても自民党政権は終わらない」。二月下旬、昨年六月の結成以来で初となる立憲民主県連の定期大会が岐阜市内のホテルで開かれた。居並ぶ出席者を前に支持者の一人が厳しく指摘したのは、分裂した旧民主系勢力が直面する現実だった。

 前回の統一地方選では旧「民主」党が存在。その後の目まぐるしい再編の結果、党の勢力は立民と国民民主に別れ、県内の組織に与えた影響も大きかった。前回の県議選で、旧民主は八人を公認・推薦したが、今回の擁立は国民、立民で合わせても現職五人のみ。両党は議席を死守し、夏の参院選に向け反転攻勢への足掛かりにしたい考えだ。

 国民は、県議会の第二会派「県民クラブ」の現有六議席のうち四人が所属。それぞれ定数が複数の選挙区である岐阜市、各務原市、大垣市、可児市で出馬する。だが、模索した新人候補の擁立は進んでいない。

 二月中旬、同党県連も初めて定期大会を岐阜市で開いた。伊藤正博代表(県議)は「新人を一人でも多く擁立し、党の発展のため努力しなければいけなかったが、思うように進まなかった」と吐露。「今の状況では、新しく挑戦しようという人に野党から出たいと感じてもらえない。まずは県議選で候補全員の当選を目指し、野党を立て直さないといけない」と語った。

 立民も、現段階では県内での存在感は限定的だ。県議選では岐阜市で現職を一人擁立する以外、新人候補の発掘はできていない。

 ただ、昨年十二月には夏の参院選岐阜選挙区(改選数一)で擁立する候補を、国民県連、連合岐阜との三者で統一候補とすることに合意。県内でも、自民に対抗するための両党協力の試金石として注目される。

 立民県連の山下八洲夫代表は「統一選は参院選の前哨戦。立民も国民もいい結果を出して当選しないと、参院選に大きく影響する」と語り、各候補の獲得票数の上積みにもこだわる。

 「県政唯一の野党」を掲げる共産は、前回県議選の岐阜市で、新人だった女性現職がトップ当選。今回はその再選に加え、それぞれ新人を擁立した大垣、中津川市を「勝負しにいく選挙」と位置付けており、初の「二議席以上」を目指す。

 勢いを得て、統一選の後半戦や、岐阜選挙区に候補を擁立する夏の参院選の戦いにつなげたい考えだ。

 党県委員会の松岡清委員長は「直近の瑞浪市議選や美濃加茂市議選では(当選した党の現職各一人は前回より)得票数と得票率を伸ばした。この流れで少しずつ支持を広げたい」と話す。

(統一選取材班)

 

統一地方選の日程

前半戦
知事 告示3/21(木)
政令指定市 市長 告示3/24(日)
県議 告示3/29(金)
政令指定市 市議 告示
投開票4/7(日)
後半戦
一般市長、一般市議 告示4/14(日)
町村長、町村議 告示4/16(火)
投開票4/21(日)
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