統一地方選2019

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平成の先 富山の針路は 県議選告示

2019年3月30日

集まった支援者に政策を訴える候補者=29日、富山市内で

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 二十九日に告示され、九日間の熱戦が始まった富山県議選。政務活動費問題で失った信頼の回復や人口減少など直面する課題を前に、候補者たちはどう自身の考えを語ったのか。初日の出陣式や街頭演説での発言を追った。(統一選取材班)

信頼回復を/クリーンに

政活費不正

 二〇一六年の政活費不正問題では、県議三人が辞職した。問題発覚以降、今回が初めての本選となる。高岡市選挙区の自民現職は「党として再発防止にあたり、二度と起こさないように徹底調査もした。もう一度信頼される政治を取り戻す」と力を込めた。

 今年に入り、自民党会派に所属する富山市議長が政活費問題で二人続けて議長を辞職し、有権者からは厳しい視線が注がれている。「政活費問題が市民の政治に対する信頼を失わせた」と指摘するのは、富山市第1選挙区から出馬した維新新人。「仕組みを変え、『政活費がクリーンになった』と言われるようにしていきたい」と声を張った。

 富山市第2選挙区の共産新人は「まさに政治モラルの崩壊、富山の自民党そのものが崩壊している」と強調。「うそのない政治、まっとうな政治を実現する」と熱弁した。

人口減対策/観光産業に力

地方創生

 少子高齢化や東京一極集中などの影響で、県内の人口は減り続けている。県の推計人口は昨年十一月、一九七二(昭和四十七)年以来、四十六年ぶりに百五万人を下回った。

 富山市第2選挙区の自民現職は「急速な人口減少を避け、緩やかな減少の中で社会システムを維持していくことが大事になってくる」と主張。子どもを産みやすい環境づくりに取り組む考えを示すとともに、首都圏から移住を呼び込む重要性も訴えた。

 「若い人が非正規の雇用を余儀なくされている。少子化、人口減少の根底に雇用の劣化がある」と訴えたのは、高岡市選挙区の社民現職。「少子高齢化を乗り切るため、若者への経済的支援や子育て支援、教育の充実などの環境整備をしていく」と語った。

 二〇二四年度に関西電力「黒部ルート」の一般開放が控える黒部市選挙区の無所属新人は、県が観光振興を推進していることに触れ、「地方創生の切り札は観光産業。この産業をきちんとやっていく必要がある」と力説した。

 

統一地方選の日程

前半戦
知事 告示3/21(木)
政令指定市 市長 告示3/24(日)
県議 告示3/29(金)
政令指定市 市議 告示
投開票4/7(日)
後半戦
一般市長、一般市議 告示4/14(日)
町村長、町村議 告示4/16(火)
投開票4/21(日)
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