15万人投票できぬ恐れ 県議選 4選挙区で無投票公算
2019年3月23日
統一地方選前半戦の富山県議選(二十九日告示、四月七日投開票)で立候補する顔触れがほぼ固まった。定数四〇に対し、五十五人が出馬する意向で、全十三のうち四選挙区で無投票が濃厚となっている。予想通りに無投票で当選者が確定すると、投票できない有権者は約十五万人に上る見込みだ。(統一地方選取材班)
無投票となる可能性が高い四選挙区は砺波市、氷見市、小矢部市、中新川郡(上市町、立山町、舟橋村)。氷見市以外の三選挙区は前回選も無投票だった。
二〇〇七年は無投票が八選挙区だったが、民主党政権時の一一年は非自民系候補の増加や保守分裂が重なり、四選挙区に半減。一五年は五選挙区だった。今回、当初は高岡市、南砺市、下新川郡(朝日町、入善町)も無投票の見込みだったが、三月に入ってから立候補の表明が相次いだ。
背景には無投票に対する危機感がある。ある立候補予定者は「無投票では政治への関心が薄れる。有権者に投票する機会を持ってほしい」と無投票阻止を主な出馬理由に挙げた。
12年ぶり選挙戦へ 舟橋村議選
統一地方選後半戦で、実施されるのは舟橋村議選(四月十六日告示、二十一日投開票)のみ。定数七に対し、現時点で八人が立候補を表明しており、〇七年以来、十二年ぶりの選挙戦になる見込み。
村選管によると、無投票となった前回選の告示日前日の有権者数は二千二百七十四人。今回は三月一日現在で、二千四百四十二人の有権者がいる。
なり手不足への懸念などから村議会は昨年十二月、今回の村議選から定数を八から一削減する議員定数条例の改正案を可決。今月十六日には、四月から村議の報酬を月五万円増の二十万円に引き上げると決めた。
〇三年の統一地方選後半戦では、七町村長選と十六市町村議選が実施されていたが、市町村合併の影響で、現在は舟橋村議選のみとなっている。