区再編賛否 浜松市長選に連動
2019年4月9日
◆住民投票内訳
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浜松市の行政区再編の賛否を問う住民投票で、市選管は八日、各区別の投票結果を発表した。市長選で、当選した鈴木康友さんに自民県連推薦の山本遼太郎さんが食い下がったり、上回ったりした区では、住民投票でも「区再編」反対が賛成を上回った。
山本さんが区別で唯一、鈴木さんを上回った天竜区では、住民投票でも、区再編反対が賛成の一・四倍近くに上った。山本さんが鈴木さんに得票率76%で迫った浜北区でも、区再編反対が賛成を千七百票余り上回った。
天竜、浜北両区は三区案で、合区される他の五区とは別に、単独で区として残るとされている。自民関係者などによると、合併前の旧市域から取り残されることや人口バランスが良くないことへの懸念、現市政への不満などがあったという。
山本さんの出身地で自民の地盤でもある北区では、市長選で山本さんは、鈴木さんとほぼ互角の戦いを演じた。住民投票では、有効票に占める三区案賛成の割合は31%で、七区別で最低。「三区案反対、区再編にも反対」の割合は61%で、区別で最高だった。山本さんや、市議選の自民候補が住民投票と連動して選挙運動を繰り広げたことも影響したとみられる。
有効票に占める三区案賛成の割合は、中区と南区が46%で最多。東区、西区でも四割だった。
中区と南区は「三区案反対、区再編反対」の割合も最低で44%。無効票は北区と浜北区以外で10%を超えた。