浜松市長選 訴え続けた14日間
2019年4月7日
◆鈴木 康友さん 市政、私以外に誰が
有権者たちを前に演説する鈴木康友さん=6日午後7時50分、JR浜松駅前で |
無所属現職の鈴木康友さん(61)は午後七時半、JR浜松駅北口で最後の訴えに臨んだ。選挙期間中は市内全域を精力的に回り、告示日に出陣式を開いた場所に戻ってきた。
集まった有権者らの前でマイクを握り締め、市の借金にあたる市債の削減や多文化共生施策、防潮堤による津波対策といった実績を挙げ「自ら知恵を出し、汗をかいて三期十二年、先頭に立ってやってきた。何もしていないとは言わせない」と強調した。
相手候補二人との違いについては「国土縮図型の浜松は経営感覚がないと市政運営ができない。私以外に誰ができるのか」と力強く訴えた。
最大の争点に掲げる行政区再編については「選挙でずっと訴えてきた。人口減少が進み税収増が見込めない中でも、活気ある浜松にするための改革が区再編。ぜひ賛同を」と語った。
◆野沢 正司さん 暮らし守る姿強調
有権者たちの前であいさつする野沢正司さん=6日午後4時52分、浜松市中区佐藤で |
無所属新人で共産党推薦の野沢正司さん(69)は、市中心部のスーパー前などで街頭演説を重ね、最後の場所には中区鍛冶町の複合商業施設「ザザシティ浜松」前を選んだ。
マイクを握り、待機児童ゼロを掲げ、保育所増設などの子育て支援策を強調。「安心」をキーワードに、上水道事業のコンセッション(公設民営)方式導入と、区再編に反対する考えを繰り返した。「水道は公営でも黒字を維持できる」と訴え、住民投票で賛否を問う行政区再編には「大地震が起きた時の復旧拠点がなくなる」と反対するよう呼び掛けた。「命の水を守り、災害に備える。若い人も安心して浜松で暮らせるようにする」と述べた。
選挙運動が許される午後八時を待たず、夕方に中区佐藤の事務所前に到着。支持者らに「暮らしを守る姿勢を強調できた」と語り、選挙戦を締めくくった。
◆山本 遼太郎さん 面白そう、で街変化
最後の街頭演説で支持を呼びかける山本遼太郎さん=6日午後7時32分、浜松市中区で |
無所属新人の山本遼太郎さん(32)は、浜松市中区鍛冶町の百貨店「松菱」跡地に構えた事務所前を最後の演説場所に選んだ。
「感謝の言葉しかない。十二年務めた現職に三十二歳がここまでやってこられたのは皆さんのおかげ」と支援者にお礼を述べた。事務所横に設けたイルミネーションにも触れ「こんな選挙事務所はない。でも、この何となく面白そうという気持ちが浜松を良くしていく。明日、この浜松の時代が変わるかもしれない」と力を込めた。
高校、大学と所属した応援団にちなんだパフォーマンスも披露し、両手を広げて大声で「フレー、フレー、山本」と自身にエールを送った。
演説を終えた後は「最後の十分間も全力で訴える」と選挙カーに再び乗り込み、選挙運動が許される午後八時まで、マイクを手にJR浜松駅の周辺を回った。
(上から届け出順)