統一地方選2019

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選挙事務所 喫煙NG 静岡市長選の3陣営

2019年4月4日

 静岡県の受動喫煙防止条例が一日施行された。改正健康増進法に準じて、県民には「望まない受動喫煙の防止」を努力義務と課しているが、模範となるべき政治家のセンセイ候補はいかがか。静岡市長選で激戦を続ける三陣営の事務所をのぞいた。

 田辺信宏さん(57)=無現=の静岡事務所は商店街の一角にある。条例施行前の三月末まで、支援者は二階で紫煙をくゆらせたが、一日から事務所内は完全禁煙になった。目の前の公道は禁煙エリアのため、愛煙家は灰皿を求め、周辺をさまよい歩く。

 事務所は条例の対象外だが、禁煙にした理由は非喫煙者でもある田辺さんが「世界に輝く静岡市」を公約に掲げたからという。男性スタッフは「世界では禁煙が当たり前。世界基準に沿わないとね」と話した。

 天野進吾さん(77)=無新=の事務所にも、灰皿はどこにも見当たらない。天野さんは二十年ほど前に禁煙したという。

 女性事務員(70)によると、事務所内で喫煙する人は皆無。「選挙期間中だけではなく、事務所でたばこを吸わないのは暗黙の了解。昔と違い、分煙の意識が浸透してきた」と語る。たばこ好きは携帯灰皿を手に、事務所裏の階段下で一服する。

 こちらも非喫煙者の林克さん(63)=無新=の事務所でも、明確なルールこそ決めていないが、事務所内でたばこを吸う人はいないという。事務所があるビル内に喫煙所は置かず、陣営に二人いるという喫煙者は徒歩数分の喫煙所でたばこを吸っている。内田隆典事務局長は「三月の事務所開きからずっと完全禁煙。空気もきれいに保っている」と話す。

(広田和也、西田直晃、瀬田貴嗣)

 <県受動喫煙防止条例> 県内の全飲食店3万店に「禁煙」「分煙」「喫煙可」のステッカーを表示するよう義務付けた。従わない店には店名公表の罰則もある。幼稚園や保育園、小中高校などでは敷地内禁煙とし、屋外での喫煙場所の設置を認めない。東京五輪を意識した国の改正健康増進法は2020年4月に施行される。

 

統一地方選の日程

前半戦
知事 告示3/21(木)
政令指定市 市長 告示3/24(日)
県議 告示3/29(金)
政令指定市 市議 告示
投開票4/7(日)
後半戦
一般市長、一般市議 告示4/14(日)
町村長、町村議 告示4/16(火)
投開票4/21(日)
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