統一地方選2019

メニュー

住民投票、鈴木さん支持でも6割反対 受け皿なれぬ2新人

2019年4月3日

◆浜松「3区案」浸透せず

 浜松市長選と、行政区再編の賛否を問う住民投票(いずれも7日投開票)に関し、中日新聞東海本社が実施した世論調査で、3区案への支持が広がらない一方、3区案を主張する無所属現職の鈴木康友さん(61)が支持を伸ばすねじれが起きている情勢が判明した。無所属新人の山本遼太郎さん(32)と野沢正司さん(69)は3区案への反対票をまとめきれていない。

 市長選で、鈴木さんが「最大の争点」に掲げるのが、浜北区と天竜区を残し、その他を合区する三区案だ。「柔軟で効率的な市の組織運営を図る」とし、人件費など七億円を削減できると訴えている。

 本紙世論調査によると、住民投票に関する質問では、投票先を「決めている」「だいたい決めている」などのうち、三区案に「賛成」と回答した人は二割強で、そのほとんどが市長選の投票先に鈴木さんを選んでいる。さらに区再編には賛成だが、三区案に「反対」という人も過半数が鈴木さんを支持。区再編そのものに「反対」の人たちも三割強が鈴木さんに投票すると答えた。

 鈴木さんの支持層を単純に三区案への賛否で大きく分けると、「賛成」三割、「反対」六割となり、鈴木さんの主張とねじれる結果となった。

 世論調査で関心のある政策(複数回答可)を尋ねたところ、トップの「福祉・医療」が22%だったのに対し、「区再編」は10%と差が開いた。鈴木さんの支持層でも10%しか関心事に挙げておらず、鈴木さんは「最大の争点」以外で、評価されているとみられる。

 野沢さんは「区のコミュニティーが壊される」として区再編そのものに反対。山本さんは「人口がアンバランス」だとして三区案を批判する。だが世論調査では、こうした三区案への反対層全体でも鈴木さんが野沢さんを上回り、山本さんとほぼ互角になっている。

 野沢さんと山本さんの支持層は、ともに八〜九割強が三区案に反対しているが、賛成派を取り込めていないとも言えそうだ。

 住民投票の結果に法的拘束力はないが、市条例は市長と市議会が「尊重しなければならない」と明記している。投票率が50%を下回ると成立しない。

(浜松市長選取材班)

 

統一地方選の日程

前半戦
知事 告示3/21(木)
政令指定市 市長 告示3/24(日)
県議 告示3/29(金)
政令指定市 市議 告示
投開票4/7(日)
後半戦
一般市長、一般市議 告示4/14(日)
町村長、町村議 告示4/16(火)
投開票4/21(日)
ページトップに戻る

Copyright © The Chunichi Shimbun, All Rights Reserved.