静岡市長選 候補者アンケート(中)
2019年3月28日
写真は各候補者の選挙ポスター右から届け出順に天野進吾さん、田辺信宏さん、林克さん |
<6>南海トラフ地震にどう備える
天野進吾さん(77)=無新=は県が主体的に進めるものを含め、災害対策に総額一兆円以上が費やされているとし、「これまでの地震対策を続けていけば十分だ」と主張する。
林克(かつし)さん(63)=無新=は津波避難タワーの整備に加え、「高齢者や病人など要支援者のきめ細かな避難計画を策定する必要がある」と指摘。田辺信宏さん(57)=無現=は「市民から被災現場で提供される情報を集約、発信する全国初の総合情報サイトの構築をしたい」とする。
<7>訪日外国人(インバウンド)をいかに静岡に呼び込む
田辺さんは、現市政で進める歴史や海洋文化施設の整備が「多くの訪日外国人の魅力的なものとなると確信する」。天野さんは「日本平に子どもから大人まで楽しめるテーマパークを整備する」と回答した。
林さんは自然と食、史跡を活用し、「体験型の観光メニューを市民参加で考える」と主張。「インバウンド獲得のための無駄なハコモノやカジノ誘致は反対」と付け加えた。
<8>リニア中央新幹線や東海道新幹線を生かしたまちづくり
田辺さんはリニアを「国民生活と経済社会を支える大動脈」と強調。「新幹線の停車増と観光交流の拡大、移住・定住の推進を図る」と答えた。天野さんも「『ひかり』はすべて静岡に止まってもらうようにする。首都圏からの観光客をどう引きつけていくか考えていく」と回答した。
林さんは「東京圏集中が加速し、県が衰退する。リニアはまちづくりに役立たない」と、リニアの登場でさらに人口減少が進む危機感をあらわにした。
<9>東京五輪・パラリンピックや大阪万博にどう関わる
林さんは、バリアフリーや障害者スポーツの普及などを進め、「国際水準からみた課題を解決してまちづくりに生かす」と主張。田辺さんは「人的・経済的・文化的交流のチャンス」とし、市の魅力発信、観光客の受け入れ態勢の整備を進めるとした。
天野さんは回答がなかった。
<10>女性の社会進出や登用はどう考える
天野さんは県庁に女性職員が増えていると強調し、「市役所でも管理職に積極的に女性を登用する」。田辺さんは女性が働きやすい環境整備の必要性に触れ、「地域経済の発展や人口減少問題の解決にもつながる」と訴える。林さんは長時間労働が女性の社会進出を阻んでいるとし「労働時間の大幅短縮が不可欠」と答えた。