統一地方選2019

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静岡市長選 候補者アンケート(上)

2019年3月27日

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 静岡市長選で、本紙は三候補に市の課題や争点などをただし、文書や口頭で回答してもらった。三回に分けて紹介する。

 <1>旧静岡市と旧清水市の合併(二〇〇三年)は成功か、失敗か?

 田辺信宏さんは、行財政の効率化や水道の整備などを例に「さまざまな事業を推進できた」と評価。保育の待機児童ゼロも「政令指定都市化(〇五年)の効果」と答えた。

 新人の二人は「評価せず」。天野進吾さんは政令市初の人口七十万人割れの現状を指摘し「人口減少が続く現状からも分かる」。林克(かつし)さんは「旧静岡市主導の行政運営で、旧清水市民の不満が増幅している。庁舎や病院移転で市民の意見が無視されるなど、明らかに失敗」と答えた。

 <2>駿府城の天守閣再建に賛成か

 林さんは天守閣の設計図面が見つかっていないことに触れ、「本物ではない“まがい物”を巨額の税金で再建すべきではない」と反対する。天野さんも、再建しても「誘客に効果があるとは思えない」と否定的。

 市として発掘調査を進め、二〇一八年には徳川家康の築とは別に、豊臣秀吉が築城させた天守台跡の発見につなげた現職の田辺さんは「前向きに実現の可能性を探りたい」とし、遺構の野外展示化も訴えた。

 <3>浜岡原発の再稼働に肯定的、否定的?

 天野さんは「研究者の意見を聞いて安全が確認できれば」という条件付きで賛成。林さんは「東海地震の予想震源域の真上にある世界一危険な原発の再稼働は絶対反対」と断固反対した。田辺さんは「現職のため意見を言うべき立場ではない」と回答した。

 <4>現市政が進める歴史や教育、海洋文化の拠点づくりなど「五大構想」への賛否

 自身の公約でもあり、田辺さんは「着実に進んでいる。国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)を取り入れ、世界水準の都市・静岡を実現したい」と答えた。

 天野さんは「場当たり的なことばかりやってきた印象で、教育施策は全く評価できない」と全否定。林さんは多くの事業費を要し「市民生活にしわ寄せが来る」と指摘した。

 <5>安倍晋三首相の政権運営への評価

 天野さんは「総じて良くやっている」と高評価しつつ、時に強引さも見受けられると批判し、「消費税増税は景気の影響も考え、8%に据え置いてもいい」と注文した。林さんは立憲主義の否定、統計不正、消費増税による国民の負担増などを列挙し「戦後最悪の反動内閣」と全否定した。

 田辺さんは「現職のため、意見を言うべき立場ではない」と回答した。

 

統一地方選の日程

前半戦
知事 告示3/21(木)
政令指定市 市長 告示3/24(日)
県議 告示3/29(金)
政令指定市 市議 告示
投開票4/7(日)
後半戦
一般市長、一般市議 告示4/14(日)
町村長、町村議 告示4/16(火)
投開票4/21(日)
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