静岡市長選 公開討論
2019年3月21日
◆人口減少対策、まちづくりで持論
討論後に握手を交わす(左から)林克さん、田辺信宏さん、天野進吾さん=20日、静岡市清水区で |
二十四日に告示される静岡市長選に向け、立候補を予定する三人による公開討論会が二十日夜、静岡市清水区の清水テルサであった。静岡青年会議所が主催し、日詰一幸・静岡大人文社会科学部教授が司会役を務めた。
三人はいずれも無所属で、新人で県議の天野進吾さん(77)、現職の田辺信宏さん(57)=自民推薦=、新人で元県労働組合評議会議長の林克(かつし)さん(63)=共産推薦。日詰教授が人口減少対策や高齢社会に対応したまちづくりなどを三人にただした。
人口減少対策で、田辺さんは「子育て環境を充実させ、待機児童ゼロを実現した。大学生の新幹線通学費の貸与事業も始め、七割の学生が首都圏からUターンしている」と二期の実績を強調。天野さんは「清水港に寄港する豪華客船を静岡の顔にするべきだ」と持論を展開し、林さんは「若い世代の県外への流出が大きい。労働行政を確立し、非正規雇用から正規への転換を実現する」と述べた。
まちづくりでは、天野さんが旧静岡市長を務めた当時を振り返りながら、田辺さんが掲げる市中心部や清水港付近への文化施設整備を「財政的に不要」と指摘した。田辺さんは「認知症人口の増加が課題」として、国と連携した予防センターの整備や公共交通の充実を掲げた。林さんは「お年寄りの健康にコミュニティーづくりが大事」と生涯学習活動の重要性を訴えた。
市長選は四月七日に投開票される。