浜松市長選 共産推薦候補が出馬表明
2019年2月16日
◆現新三つどもえに
野沢正司氏 |
四月七日投開票の浜松市長選で、共産党県西部地区常任委員の農業野沢正司(まさじ)氏(69)が十五日、無所属で立候補すると表明した。党県西部地区委員会などでつくる市民団体「住みつづけたいまち・浜松をつくるみんなの会」が擁立し、党中央委員会が推薦。野沢氏は市役所で記者会見し「経済界の言いなりの市政を変えてほしいという市民の声に応える」と述べた。
市長選には四選を目指す現職の鈴木康友市長(61)と市議会最大会派自民党浜松所属の山本遼太郎市議(32)が出馬を表明しており、三つどもえの構図となった。
野沢氏は、鈴木氏の市政運営について「コストダウンを掲げる結果、住民をないがしろにしている」と批判。鈴木氏が実現を目指す行政区再編については反対し、山本氏のゼロベースで考えるという訴えとも一線を画し「今の七区を継続すべきだ」と主張した。
鈴木氏が検討作業の延期を表明した上水道事業へのコンセッション(運営委託)方式の導入に「『民営化』の出どころはアベノミクスだ」と指摘。鈴木氏の姿勢について「民営化の一番の生みの親である自民党本部に推薦を申請するというのは、理解に苦しむ」と話した。
会見で八つの重点政策の公約を発表し、市が廃止した高齢者へのバス・タクシー券の復活や認可保育園増設などを盛り込んだ。
野沢氏は浜松市中区出身で、浜松西高、静岡大卒。総合電機メーカーの代理店勤務などを経て、現在は共産党市北区副委員長も務める。二〇一四年と一七年の衆院選で静岡7区から党公認で立候補し、落選した。
(鈴木凜平)