統一地方選2019

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2市長選、14日告示 21日投開票、7市議選も

2019年4月13日

 統一地方選後半戦の幕開けとなる諏訪、茅野両市長選と松本、駒ケ根、岡谷、諏訪、茅野、塩尻、大町の七市議選は十四日に告示される。両市長選で立候補を表明したのはそれぞれ一人で、無投票となる公算が大きい。市議選はいずれも選挙戦に入る見通しだ。投開票は二十一日。

◆諏訪市長選 2期連続無投票か

 無所属現職で再選を目指す金子ゆかりさん(60)が立候補する。対抗馬は現れておらず、前回選に続く無投票が濃厚となっている。二期連続無投票は一九八七年、九一年以来になる。

 金子さんは昨年十二月の市議会で「諏訪市をさらに豊かなまちに発展させたい」と再選出馬を表明した。今月八日に八十項目に上る公約を発表。旧東洋バルヴ諏訪工場跡地活用やJR上諏訪駅周辺整備など、懸案の重要課題に引き続き取り組む意欲を示し、新たな政策として受動喫煙防止条例(仮称)の制定、市独自の観光のグランドデザイン(全体的将来構想)策定を打ち出した。

 県議会副議長を務めた父の故松樹氏の地盤を引き継ぎ、県議時代から構築してきた後援会は市全域に及ぶ。自民、公明両党のほか、自治会や組合、スポーツ団体など百五十団体以上から推薦を取り付け、盤石の態勢を敷く。

 二〇一一年の県議選から選挙戦を経験していないが、「組織を引き締め、選挙戦になる前提で動いている」と後援会幹部。一期目の実績をアピールし、入会活動を通じて特に若い世代への支持拡大を急ぐ。

◆茅野市長選 16年ぶり無投票か

 無所属新人の今井敦さん(57)が県議から転身して立候補する。他に動きはなく、二〇〇三年以来、十六年ぶりに無投票となる公算が大きい。

 今井さんは柳平千代一市長の引退表明を受け、「現市政を発展させたい」と市長選出馬を決断した。すべての市民の意見を聞き市政運営に当たりたいとして三月末に自民党を離党。政党の推薦を受けず「市民党」の立場をアピールする。

 三月中旬から市内全十地区を回り懇談会を開いた。諏訪中央病院と公立諏訪東京理科大を生かした医療・福祉の充実、産業振興を掲げる。前市長から受け継がれてきた公民協働の「パートナーシップのまちづくり」は時代に合わせて進化させるとし、ボランティア活動にポイントを与えて介護保険サービスや買い物に利用できる制度を導入する考えを示している。

 市議、県議を経験して築いた後援会は市内全域を網羅。市長選に備えて若い世代の支援者の拡大を図った。女性サポーターも新たに立ち上げ、幅広い浸透を目指す。出馬表明当初から無投票ムードが漂っているが、後援会幹部は「楽観してはいない。戦う準備は整っている」と自信をみせる。

◆市議選の動向

  松本市 (定数三一)

 立候補を予定しているのは現職二十三人と元職二人、新人十七人の計四十二人と前回選と同数。前回選に続き、定数三六に四十七人が立候補した一九六七年以来の激戦になる。党派別では立憲民主一人、公明、共産が各四人、日本維新の会二人、諸派二人、無所属二十九人。性別では男性三十人、女性十二人。地域活性化などの少子高齢化対策、産業や観光振興策など広範な論戦が繰り広げられる。

  駒ケ根市 (定数一五)

 現職九人、新人七人の計十六人が立候補の準備を進め、二〇一一年以来の選挙戦となる公算が大きい。党派別は共産二人、公明一人で、諸派から転じた現職一人を含む残り十三人が無所属。女性は現職二人、新人一人。明確な争点を欠く中、リニア中央新幹線の開通を見据えた地域振興策、三期目の杉本幸治市長による市政運営への評価をめぐる論戦が見込まれる。

  岡谷市 (定数一八)

 現職十二人、元職一人、新人七人の計二十人が立候補の準備を進めており、少数激戦となりそう。党派別では共産三、公明一人、残りは無所属。女性は現職一人、新人二人となっている。各候補は諏訪湖畔の開発や雇用創出、高齢者福祉の充実などを訴えているが、明確な争点はない。

  諏訪市 (定数一五)

 定数を一上回る十六人が立候補を表明し、少数激戦となる見通しだ。内訳は現職八人、元職一人、新人七人。女性は前回選の二人から五人に増えた。選挙戦後の議会構成は大きく変わることになる。党派別は公明一人、共産二人、その他は無所属。公明は新人を立てる。地域別では、上諏訪が八人と最も多く、中洲が三人、豊田と四賀がそれぞれ二人、湖南が一人となっている。

  茅野市 (定数一八)

 定数を一上回る十九人が立候補を表明し、選挙戦になる公算。内訳は現職十人、元職一人、新人八人。党派別は共産三人、公明一人で他は無所属。政党公認の立候補予定者はいずれも現職で、現有議席の確保を目指す。地区別では宮川四人、ちの三人、米沢と玉川、湖東、北山がそれぞれ二人で、他の四地区は各一人。有権者の多い玉川は無所属の現職三人が辞職または引退表明し、共産と公明の現職二人に減ったため、草刈り場となりそうだ。

  塩尻市 (定数一八)

 現職十六人、元職三人、新人一人と、二十人が立候補を予定している。少数激戦になりそう。

 党派別では公明、共産が現有議席と同じ各二人で、ほかは無所属となっている。女性は三人。選挙では人口減少時代に対応したまちづくりや子育て支援策、高齢者福祉、産業振興策など幅広い分野で論戦が展開される。

  大町市 (定数一六)

 現職十二人、新人七人の計十九人が出馬の意向を表明している。経営が悪化している市立大町総合病院の経営の再建などをめぐって、論戦が交わされる見通しだ。

 新人は、二人の女性のほか、三十代半ばの男性もいる。幅広い世代で投票先の選択肢が広がり、有権者がどんな判断を下すのかが注目される。

 

統一地方選の日程

前半戦
知事 告示3/21(木)
政令指定市 市長 告示3/24(日)
県議 告示3/29(金)
政令指定市 市議 告示
投開票4/7(日)
後半戦
一般市長、一般市議 告示4/14(日)
町村長、町村議 告示4/16(火)
投開票4/21(日)
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