統一地方選2019

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<解説>対立構図見えず、問われる監視役

2019年4月8日

 統一地方選前半戦の県議選は自民が第一党を維持したが、県政課題について阿部守一知事とどう向き合うか議論は盛り上がりに欠けたままだった。予算を議決する県政の監視役として緊張感のある関係をどう築くか、今後が問われる。

 前回選と同様、県議選の前年にあった県知事選で共産を除く主要政党が阿部知事を支持し、県政を軸にした対立構図は一層鮮明でなくなった。阿部知事から寄せられた「ため書き」を目立つように掲げる候補も少なくなかった。

 ただ、県内でも少子化と高齢化が深刻化し、経済振興や医療や介護、子育てのあり方について丁々発止の議論が求められる場面は増えていく。新たな顔ぶれで始まる県議会の活性化が望まれる。

 私たち有権者も問われている。投票率は47・57%で過去最低を更新した。全体の半数超が投票しなかった事実は重い。松本市や長野市では六割近くが投票しなかった。女性の活躍が話題となる中、当選した女性議員の数も低水準にとどまっている。

 四月下旬には市町村の首長と議員を選ぶ後半戦、夏には参院選が予定される。いずれも日々の暮らしや国の未来を左右する選挙。多様な民意を政治に反映させるためにも、投票の機会を大事にしたい。

 (我那覇圭)

 

統一地方選の日程

前半戦
知事 告示3/21(木)
政令指定市 市長 告示3/24(日)
県議 告示3/29(金)
政令指定市 市議 告示
投開票4/7(日)
後半戦
一般市長、一般市議 告示4/14(日)
町村長、町村議 告示4/16(火)
投開票4/21(日)
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