統一地方選2019

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<県議選・終盤の情勢>(中)

2019年4月4日

 ■茅野市・富士見町・原村区

 支持基盤や組織力で優位に立つ小池、丸茂の間に六川、両角、佐久が割って入る混戦となっている。前回選は無投票。市長選に転身する現職が前々回選で獲得した票の奪い合いが焦点の一つだ。

 組織を持たない六川は自転車での遊説を続け、若さをアピール。公共交通の整備を訴え、変化を求める同世代の有権者をターゲットに票を掘り起こす。

 市町村連携の必要性を強調する両角は、市議長や諏訪大社氏子大総代などを経験して得た人脈をフル活用。地元茅野市玉川を軸に市全域に運動を広げる。

 小池は二期八年の経験を前面に、地元富士見町の票を固めつつ、茅野市内での支持拡大をうかがう。連合長野の支持で労組票をどれだけ取り込めるかも鍵。

 佐久は大規模太陽光発電所問題を取り上げ、他候補との差別化を図る。一日二十回の街頭演説と、市民活動で培ったネットワークを生かして浸透を図る。

 自民、公明が推薦する丸茂は市内十地区と原村に支援態勢を整えた。組織力の強化で知名度不足を挽回。地域の政治的安定を掲げ保守票の獲得を目指す。

 ■松本市・東筑摩郡区

 九人が七議席を争う激戦区。自民と国民民主、公明、社民の県連・県本部幹事長や県内唯一の日本維新の会公認候補が出そろい、主要政党が激突している。三期ぶりの選挙戦となった東筑摩郡は投票意欲が強い。投票率は前回並みの45%前後、当選ラインは一万一千〜一万二千票との見方が強い。

 八選を目指す萩原は、スポーツ振興による経済活性化などを訴える。市内全域の支持者を回って長年の実績を強調。後援会組織も駆使して支持固めを図る。

 旧東筑摩郡区から四選した清沢は、同郡の地盤を固めつつ選挙区全域を回る。市内では深刻な人口減などに対応した経験を強調。浸透に手応えを得ている。

 告示一週間前に出馬表明した小金沢は議員報酬削減による福祉財源の確保などを提唱。幹線道路沿いの街頭演説などのほか、SNS発信で知名度向上を図る。

 本郷は企業や支援者回りを精力的にこなして支持層にアピール。夜は個人演説会で支持拡大を図る。松本−上田間の国道143号バイパス整備などを訴える。

 中川博は選挙区全域でくまなく遊説。個人演説会も精力的にこなす。立民国会議員らの支援も受け、子育て支援、雇用対策、高齢者福祉の充実などを強調する。

 選挙区最年少の百瀬は幹線道路沿いなどでの街頭演説が中心、同郡も回る。無党派層を取り込もうと、団体支援を全く受けない無所属の立場を強調する。

 中川宏は徒歩での訪問に注力。組織力で同郡での支持拡大も図る。若者のインターネット検索も見据え、SNS発信も強化。地域の魅力再発見などを訴える。

 下沢は支持者と連携し、地元を中心に市内の基盤を固める。個別訪問で対話を重ね、それぞれに応じた政策を提示し、政策立案能力をアピールする。

 両角は党市村議と緊密に連携。街頭演説を中心に行い、地元四賀地区を中心に回る。同郡でも組織力を活用して支持拡大を狙い消費税増税反対などを訴える。

 ■大町市区

 四選を狙う男性の現職と女性の新人が、経営難の市立大町総合病院や大北森林組合の再建などをめぐって論戦を繰り広げている。

 後藤は大町総合病院の需要調査や、小規模農家が経営継続できる仕組み作りを唱える。昨年の市長選で新人女性を擁立した市民グループの支援を受けている。

 諏訪は大北森林組合の早期再生や松本糸魚川連絡道路の建設促進、旧大町北高校跡地の利活用を訴える。三期の実績を生かした組織戦を展開している。

 ■塩尻市区

 自民、共産の現職各一人と無所属の元職一人が激しく競り合っている。

 続木は県議会への復帰を狙い、草の根的な選挙戦を展開する。無所属の立場を強調し、非自民、非共産票の受け皿になると訴えて最後の追い上げを図る。

 備前は三期十二年の実績を強調し、党派を超えた支持の拡大を狙う。阿部県政への対決姿勢を示しながら、夏の参院選を見据え、安倍政権批判も強める。

 丸山は再選を目指し、市内全域に設けた十五の後援会支部を柱に組織型の選挙を続ける。自民、公明両党の支持固めをし、無党派層への浸透も進める。

 (敬称略)

写真
 

統一地方選の日程

前半戦
知事 告示3/21(木)
政令指定市 市長 告示3/24(日)
県議 告示3/29(金)
政令指定市 市議 告示
投開票4/7(日)
後半戦
一般市長、一般市議 告示4/14(日)
町村長、町村議 告示4/16(火)
投開票4/21(日)
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