統一地方選2019

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<当地の課題 私の主張>(下)松本市・東筑摩郡区 出馬予定9人に質問

2019年3月27日

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 合区となった松本市・東筑摩郡区(定数七)は九人が立候補を予定。自民と国民民主、公明、社民の県連・県本部幹事長や県内唯一の日本維新の会公認候補らが顔をそろえ、論戦を繰り広げる。夏の参院選も見据えた各党の思惑も絡み、選挙戦は厳しさを増しそうな選挙区で、県政課題の県営松本空港の国際化や松本市と新潟県糸魚川市を結ぶ地域高規格道路「松本糸魚川連絡道路(松糸道路)」、大北森林組合(大町市)の補助金不正受給事件を巡る県の対応などを聞いた。

 ■松本空港

 空港の国際チャーター便就航数は二〇一八年度、三十五便で、四年前の五倍以上になった。県は新年度から国際線ターミナル設置などの検討を本格化させる。

 今後の方向性として、国際線ターミナル設置の必要性を明確に支持したのは三人。「松本を本州内陸部のグローバル拠点に」などの意見が上がった。並行して国内線の充実にも言及したのは五人で、旅客に加え物流促進を求める声もあった。国内線誘致を優先させた予定者は「那覇便を誘致し、基地を抱える沖縄との交流を強化」と答えた。

 ■松糸道路 

 県は一一年、長野自動車道安曇野インターチェンジ(IC)の北側に設けられる新IC起点のルート案を示した。安曇野市の一部住民らの反対を受け、市内の犀川東岸を通り松川村に抜ける修正ルート案を一六年に提案。この案にも反対が根強く、市からも再検討の要望があったことを受け、県は今後、過去の案も含めた複数案を示す方針。

 修正ルート案を支持したのは二人で「県民の安心向上に不可欠」などと答えた。反対意見に配慮し、他のルート案の検討を求めたのは二人で、〇八年まで検討された旧波田町起点ルートの再考を求める意見もあった。「その他」は最多の五人が選択し、うち二人が反対意見の配慮が必要と答えた。事業の中止を選んだ予定者はいなかった。

 ■大北森林組合

 七年間で十四億円超を不正受給した組合。元専務理事に懲役五年を言い渡した長野地裁の判決では「県側に重大な落ち度があった」と指摘された。県は補助金交付に関わるなどした職員二十五人を処分したほか、職員十一人に損害賠償請求をした。こうした県の対応について、五人が選択した「その他」が最多。「不十分」としたのは三人で、一人が「十分」を選んだ。

 ■定数、政活費

 県議の定数は「五七が望ましい」「さらに減らす」がそれぞれ二人だった。定数減を求めた予定者の一人は「人口規模の同じ群馬、岐阜県並みの五〇程度に」と答えた。「増やすべきだ」は一人。選択肢外の回答も四人に上った。この四人のうち一人は、定数の増減について「数ありきではない」と指摘した。

 政務活動費の減額措置取りやめは賛成が二人、減額措置継続が三人、その他が四人だった。賛成を選んだ一人が「使途の透明性を確保することが重要」としたほか、減額措置の継続を選んだ一人からも、ホームページでの領収書公開を求める意見が出た。

 (渡辺陽太郎)

※−は無回答、敬称略

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※−は無回答、敬称略

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統一地方選の日程

前半戦
知事 告示3/21(木)
政令指定市 市長 告示3/24(日)
県議 告示3/29(金)
政令指定市 市議 告示
投開票4/7(日)
後半戦
一般市長、一般市議 告示4/14(日)
町村長、町村議 告示4/16(火)
投開票4/21(日)
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