激戦 待ったなし 県内5市議選 直前情勢
2019年4月13日
統一地方選後半戦は石川県内で野々市市長選と金沢などの五市議選、川北町長選と津幡などの五町議選が行われる。十四日、十六日の告示を前に、無投票の公算が大きい野々市市長選を除く各市町議選、川北町長選の直前情勢を二回に分けて紹介する。(統一地方選取材班)
集票力見通せず混沌
金沢市(定数三八)
定数五超の四十三人(現職三十二人、元職二人、新人九人)が出馬を予定する。無所属で立候補する元衆院議員や元県議、立民候補らの集票力が見通せず、情勢は混沌(こんとん)としている。
自民は二人が引退、現職十六人と新人一人を公認。現職二人、新人二人で現有議席の確保を目指す公明と合わせ過半数維持を狙う。
国民民主、社民などで構成する第二会派のみらい金沢は現職五人全員が出馬する予定。共産は四人が立候補し、一議席増を目指す。県連組織がない立民は県内で初めて新人一人を擁立。七月の参院選をにらみ、足場づくりをもくろむ。
3人引退 空白区も
小松市(定数二二)
定数二超の二十四人(現職十八人、元職一人、新人五人)が立候補を予定する。欠員一に加え、現職三人が引退し、六超だった前回から一転、少数激戦となる見通し。
現職の引退で有権者の多い第一校下が空白区となるほか、上位当選の常連だった南部地区の現職も引退する。これらの票の行方がどうなるのか、各陣営は気をもむ戦いとなりそうだ。
定数2減、泡沫候補不在
珠洲市(定数一二)
今回から定数が二つ減った。現職四人が不出馬を表明し、十三人(現職十人、新人三人)が出馬を予定する。自民が六人、無所属は七人。極端に支持が少ない「泡沫(ほうまつ)候補」はおらず、激戦必至の情勢だ。
市の針路 占う戦い
輪島市(定数一五)
定数三減だった前回に続き、今回も二減となった。現時点で十七人(現職十三人、新人四人)が出馬を予定する。現職三人が引退を表明したが、まだ進退に触れない現職もいる。いずれにせよ、定数を数人上回る情勢だ。
この四年間で市の情勢は大きく変化。産業廃棄物最終処分場建設計画などの影響で、昨春の市長選は賛成派と反対派で二分した。その余波がどう影響するのか。
市の針路を占う注目の戦いになる。
投票率も当落を左右か
野々市市(定数一五)
定数一超の十六人(現職十二人、新人四人)が出馬を予定する。新人二人は引退した現職の地盤を引き継いだ。既に現職がいる地区からも新人が名乗りを上げている。金沢近郊で若者や子育て世代も多く、投票率の行方も当落に影響しそうだ。