金沢、野々市6割超棄権 投票率 中能登町は大幅増
2019年4月8日
![]() |
投票率が過去最低を七回連続で更新した県議選。全七選挙区のうち、有権者が圧倒的に多い金沢市での減少が響いた上、激戦区を含む他の五選挙区でも直近の選挙を下回り、有権者の関心の低さが浮き彫りとなった。
唯一、投票率が上がったのは鹿島郡選挙区の中能登町。自民現職と国民民主新人による一騎打ちとなり、投票率も69・03%に。無風から一転選挙戦となった前回に比べ、26・75ポイント増と大幅に伸びた。
金沢市は選挙区別で二番目に低く、前回比2・67ポイント減った。四議席を六人で争う混戦となった白山市でも、九人が乱立した前回より6・04ポイント少なかった。
保守分裂となった七尾市と河北郡でも投票率は伸び悩んだ。自民現職二人と無所属新人が二議席を争った七尾市は全体で二番目に高かったものの、前々回の二〇一一年を9・44ポイント下回った。
![]() |
津幡、内灘両町の河北郡選挙区は前回から2・40ポイント減少。前回と同じ顔触れの小松市は6・80ポイント減った。野々市市は七選挙区で最低の36・92%だった。
政治学が専門の金沢大法務研究科講師河村和徳さんは「石川は経済的に満たされていることから、若者を中心に政治への期待が高まらず、投票率が上がっていない」と分析。野党の弱体化を懸念する一方で「中能登町のように与野党対決がはっきりすると政治に関心を持ちやすくなり、投票率が上がる要素になる」と指摘した。 (村松秀規)