統一地方選2019

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県議選 一票迷うあなたに

2019年4月5日

 7日投開票の石川県議選。有権者の話を聞くと、「誰を選んだらいいのか、判断がつかない」という声が聞かれた。市議、町議と比べて「県議は少し遠い存在」という声も。何を材料に判断して投票するとよいか−。識者に話を聞いた。

北陸学院大准教授 若山将実氏

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候補者の主張聞こう

 投票行動論が専門の北陸学院大人間総合学部の若山将実准教授(43)は「まずは政策を知ってください」と話す。候補者が石川県の将来のあるべき姿をどのように考えているかがポイントだという。

 候補者の詳しいプロフィルが載る選挙公報を見ることを勧める。「立候補前の職業で、得意分野が分かることもある」など、政策を詳しく知れば、投票の判断材料になる。

 現職なら、県議会のホームページで過去の議事録を見ることも勧める。「議会での発言を知ると、より具体的な活動や掲げている政策も分かる。所属する委員会も手がかりになる」

 所属する政党が分かれば、政策や理念をある程度、イメージすることができる。ホームページのある候補者は、それも参考にできる。過去の政治的発言などが分からない新人候補については、「余裕があれば、演説会場などに、実際に足を運んで発言を聞いてほしい」。

  (村松秀規)

日本選挙新聞発行 座間宮ガレイ氏

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政策ビラ集め比較を

 今回の統一地方選から候補者の主張や政策を載せたビラの配布が認められた。各地の選挙結果を分析する「日本選挙新聞」を発行している座間宮(ざまみや)ガレイさん(41)は「政策ビラを集めて投票先を決めるのも一つの手。何が書いてあるか、書いていないか比較していくと分かりやすい」と話す。

 まず、どんな石川県にしていくとよいか、自分の意見を書き出す。その上で「ビラと照らし合わせて同じ言葉、キーワードがあるかを確かめてみるのもいい」。

 都道府県議選では候補者一人につき一万六千枚を上限に配布が認められている。候補の人柄を伝えようとインタビューを載せたり、イラストや写真を使って実績を訴えたりしている。

 新聞折り込みチラシに入るケースがあるほか、個人演説会でも配られる。手元にない場合、選挙事務所に連絡するともらえる。 (蓮野亜耶)

地方自治 ジャーナリスト 相川俊英氏

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「NG5カ条」チェック

 地方自治ジャーナリストの相川俊英さん(62)はまず、「県民の二元代表として知事と相対するのは、一人の県議ではなく県議会ということを思い出してほしい」と話す。議論を重ねて合意形成をするのが議会だ。「多様な意見に耳を傾け、冷静に議論できる器のある人を県議に選ぶべきです」

 ただ、その見極めが難しい。選べない場合は「消極的選択」を勧める。提唱するのは、「投票してはいけない五カ条」だ。

 (1)ポスターやホームページで首長や国会議員との関係の深さを強調している。

 (2)手柄話ばかりを言う。

 (3)自分の地元や支持者ばかりに目を向けている。

 (4)具体性に乏しい選挙公約をしている。

 (5)写真などで見た目を強調する。

 「棄権は絶対に駄目です。投票率が下がれば、少ない得票で当選でき、自分の支持者だけを向いて活動する県議が増えてしまいますから」 (小坂井文彦)

 

統一地方選の日程

前半戦
知事 告示3/21(木)
政令指定市 市長 告示3/24(日)
県議 告示3/29(金)
政令指定市 市議 告示
投開票4/7(日)
後半戦
一般市長、一般市議 告示4/14(日)
町村長、町村議 告示4/16(火)
投開票4/21(日)
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