<県議選12選挙区の情勢>(下)
2019年3月11日
◆現職引退後継立つ
敦賀市選挙区(定数三)
石川与三吉 88 自現<6>
力野 豊 59 自現<1>
北川 博規 64 無新
堀居 哲郎 39 無新
現職の糀谷好晃(78)が引退を表明し、自民の現職二人と敦賀市議の新人二人が三議席を争う。
現職は、ベテランの石川が知名度を武器に市内全域で活動を展開。各町で実績を訴え、七選を目指す。力野は二月から市内二十五カ所を回って県政報告会を開催。地元で有権者の多い粟野地区、建設・農業関係者の支持を集める。
新人は、糀谷の後継となる北川が連合福井の推薦を受け、地元や事務所のある西、南地区のほか、元粟野中校長の経歴を生かし粟野地区へも運動を広げる。堀居は子育て世代などに向けて若さをアピール。昨年から続ける街頭演説で粟野地区の浮動票も狙う。
◆自民同士が一騎打ち
丹生郡選挙区(定数一)
島田 欽一 62 自現<2>
藤野 利和 67 無元<1>
一議席を巡り、過去二回と同様に現職の島田と元職の藤野による一騎打ちの構図で激戦が予想される。
三期目を狙う島田は自民公認として、保守層の票固めを図る。前回の二〇一五年は藤野と約四百票差の辛勝で、油断はできない。
返り咲きを狙う藤野はまちの活性化や人口減少の歯止めに重点を置き、地元の支持を呼び掛ける。藤野は公認こそないが、二人とも自民同士。大票田の朝日地区を中心に、自民支持層の票の行方が鍵になりそうだ。
◆無風一転、現新戦う
大飯郡選挙区(定数一)
田中 宏典 54 自現<3>
山本 富夫 61 無新
これまでほぼ無風の選挙区が一転した。現職の田中が四選を目指す中、同じ高浜町が地盤の山本が立候補を表明した。
自民党県連支部は公認申請者を絞り込めず、県連会長一任に。先月二十二日になって、田中が追加公認を得た。山本は一月末に高浜町議を辞職し、準備を進める。
候補者が立っていないおおい町の動向が、激戦の鍵を握る。
◆現職に新人が挑む
小浜市三方郡 三方上中郡選挙区(定数三)
小堀 友広 70 自現<1>
西本 正俊 60 無現<3>
池田 英之 55 自新
松崎 雄城 25 自新
自民現職の小堀と西本に、新人の池田と松崎が挑む。
小堀は出身地の若狭町三方地区と美浜町で盤石の態勢。前回を上回る一万票を目指す。西本は無所属で立候補を予定。地元の小浜市遠敷(おにゅう)地区を足掛かりに市内全域で売り込みを図る。
池田、松崎はともに自民の公認候補。池田は元小浜市議。農村や漁村で票の掘り起こしに努め、前回の雪辱戦とする。松崎は松崎晃治小浜市長の次男。引退する現職の中川平一の後継として、中川後援会が支援する。
【注】立候補予定者の表の並びは現職、元職、新人の順。それぞれ公認を得た所属政党(衆院勢力順)、当選回数の順で、同じ場合は五十音順とした。自=自民党、立=立憲民主党、公=公明党、共=共産党、無=無所属