<県議選12選挙区の情勢>(中)
2019年3月10日
◆12年ぶり選挙戦へ
大野市選挙区 (定数二)
山岸 猛夫 71 自現<5>
山崎 利昭 46 自新
兼井 大 45 無新
いずれも知名度抜群の現職一人、新人二人の計三人で二枠を奪い合う構図が予想される。
現職の山岸は、五期二十年の実績を掲げ六選を狙う。安定感はあるが、市議選などで知名度を上げた新人二人に対し、選挙戦は十二年ぶり。支持者の世代が代わり基盤再構築を進める。
新人の山崎は、十二年前の雪辱を期す。その間に市議を二期務め、議長も経験した。父親の山崎正昭参院議員の選挙戦も知る経験豊富な陣営に、市議時代に築いた人脈が加わった。
同じく新人の兼井は市議を五期務め、副議長を経験。市長選の出馬経験もあり、自民公認の二人と知名度は遜色ない。市議時代に支持を集めた三十〜四十代中心に基盤拡大を図る。
◆新人1人のみ準備
勝山市選挙区(定数一)
田中三津彦 59 無新
現職が今期での引退を表明する中、市議の田中が一期目途中で辞職し、立候補を表明。ほかの新人候補が擁立される動きは今のところないため、無投票となる公算が大きい。
◆新人の動きはなく
吉田郡選挙区 (定数一)
鈴木 宏紀 60 自現<3>
自民現職の鈴木が四選を目指して立候補する方針を示している。地元の上志比地区を中心にこれまでの実績をアピールし、足下を固めている。新人が立候補する動きはなく、無投票となる可能性が高い。
◆現新3人、無投票か
鯖江市選挙区(定数三)
田中 敏幸 66 自現<5>
田村 康夫 58 自現<4>
山本 建 35 無新
現職の大久保衛(74)が八日夜の県政報告会で、立候補しないことを支援者らに伝えた。今のところ、出馬の意志を示しているのは現職二人と新人一人で、無投票になる可能性が高い。
新人の山本は山本拓衆院議員の長男で秘書。地元の神明地区を大久保から引き継ぐ形で、大久保の不出馬によって空きができた自民党の公認を得たい考え。
現職の田中と田村はすでに自民の公認を得て、地元を中心に支持拡大を図る。
◆説明会5陣営のみ
越前市今立郡 南条郡選挙区 (定数五)
関 孝治 78 自現<8>
仲倉 典克 51 自現<4>
宮本 俊 54 自現<2>
細川かをり 59 無現<2>
辻 一憲 53 無現<1>
現職五人が立候補の準備をし、立候補予定者説明会にも五陣営のみが出席した。無投票になる可能性が高い。
去就が注目されていたベテランの関は、九選を目指し出馬の意志を固めた。仲倉は五選に向け、地元の南越前町で支持を固めつつ、越前市内への支持拡大を狙う。三選を目指すのは宮本と細川の二人。辻は座談会を開いてこれまでの取り組みを訴えるなど、二選への支持固めを図る。
【注】立候補予定者の表の並びは現職、元職、新人の順。それぞれ公認を得た所属政党(衆院勢力順)、当選回数の順で、同じ場合は五十音順とした。自=自民党、立=立憲民主党、公=公明党、共=共産党、無=無所属