<県議選12選挙区の情勢>(上)
2019年3月9日
県議選(二十九日告示、四月七日投開票)は、県内十二選挙区で立候補予定者がほぼ出そろってきた。うち七選挙区で定数を超えて選挙戦になりそうな様相だ。現在の情勢を探った。
◆15人準備で激戦に
福井市選挙区(定数一二)
山本 芳男 79 自現<8>
松田 泰典 64 自現<4>
大森 哲男 64 自現<3>
畑 孝幸 70 自現<3>
清水 智信 37 自現<1>
長田 光広 48 自現<1>
西本 恵一 57 公現<1>
佐藤 正雄 60 共現<4>
中井 玲子 60 無現<2>
井ノ部航太 44 無現<1>
鈴木 宏治 45 無元<3>
谷口 忠応 73 無元<3>
野田 哲生 46 立新
山浦光一郎 37 無新
渡辺 大輔 59 無新
県内随一の大選挙区では、現職十人、元職二人、新人三人の計十五人が立候補の準備をしている。現状で「3オーバー」。激戦が予想される。
新人は、野田が引退する父の富久から自治労県本部、渡辺も勇退する山本正雄から県教組の支援を引き継ぐ。宝永地区の山浦は「割って入る新人」(現職県議)といえ、市中心部で大森らとの攻防が繰り広げられそうだ。
元職は東安居地区の谷口、岡保地区の鈴木が再登板を目指す。岡保に接した円山地区には中井がいる。地域の浸透度が競われる。
海側の西部は松田、畑が地元にしている。ベテラン山本は社南地区を拠点に南部で、長田は北部の森田地区などで活動。元ボクシング世界王者の清水は知名度が高い。井ノ部は春山地区を中心に支援を訴える。西本は公明党、佐藤は共産党の厚い支持を受ける。
◆現職4人、無投票か
坂井市選挙区(定数四)
山本 文雄 84 自現<8>
斉藤 新緑 62 自現<5>
小寺 惣吉 65 自現<2>
西畑知佐代 70 無現<2>
現職は山本、斉藤、小寺の自民三人と無所属の西畑の計四人が出馬に向けて準備を整えている。
山本と西畑は春江町、斉藤は三国町、小寺は丸岡町が地盤。これまでの実績を前面に押し出すなど、それぞれの地元で全力を挙げている。
二期連続で同じ現職が無投票当選となる可能性が濃厚だが、出馬を示唆する新人の動きがある。
◆現新の一騎打ちか
あわら市選挙区(定数一)
笹岡 一彦 63 自現<4>
山本 篤 61 無新
五選を目指す笹岡と前あわら市議の山本による現職対新人の一騎打ちとなる公算が大きい。
笹岡はこれまでの活動実績をアピール。農・商工など各種団体、金津地区を中心にした各集落の支持を得て地盤固めを進めている。山本は出馬会見が一月末とやや出遅れた感があるが、連合福井の推薦を獲得。無投票阻止を掲げる市議らの支援も力に、知名度アップに余念がない。
【注】立候補予定者の表の並びは現職、元職、新人の順。それぞれ公認を得た所属政党(衆院勢力順)、当選回数の順で、同じ場合は五十音順とした。自=自民党、立=立憲民主党、公=公明党、共=共産党、無=無所属