59市長選の平均投票率、過去最低か 統一選後半戦
2019年4月21日
第19回統一地方選は21日、後半戦の市町村長選、市町村議選、東京特別区長選と区議選で投票が行われ、一部の区を除き即日開票された。県庁所在地の市長選のうち、長崎では現職が新人3人を破り4選を決めた。水戸では現職が3選を、大分でも現職が再選をそれぞれ果たした。事実上の与野党対決となった東京都世田谷区長選は、野党系の現職が3選した。
無投票を除き136市区町村長選と585市区町村議選で投票された。59市長選の平均投票率は前回2015年の50・53%を下回り、過去最低となる可能性がある。前半戦の41道府県議選、6政令市長選、17政令市議選でも過去最低を記録しており、地方選への関心の低下を示す結果となった。
市長選の女性当選者は無投票を含め6人となり、前回の4人を上回って過去最多。
市長選のうち、長崎では現職田上富久氏(62)が元市議らを破った。水戸では現職高橋靖氏(53)が、大分では与野党相乗りの現職佐藤樹一郎氏(61)が共産党系の新人をそれぞれ退けた。
世田谷区長選では、複数の野党が事実上支援した元社民党衆院議員の現職保坂展人氏(63)が、自民推薦の新人を下した。中央区長選は与党系新人が勝利し、無所属や野党共闘系の新人ら4人は届かなかった。
前半戦の大阪府知事、大阪市長の「ダブル選」を制した政治団体・大阪維新の会は、大阪府池田、吹田、八尾の3市長選で新人を擁立し、2勝1敗だった。前半戦から勢いを持続した格好だ。
全国唯一の財政再生団体である北海道夕張市では、前市長が道知事に転身。自民、立憲民主両党の地元組織が支持した元市議会議長の厚谷司氏(53)が元市議を破り初当選を果たした。
後半戦は、地域経済の再生や人口減少対策、防災や町づくりなどの課題を巡り論戦が繰り広げられた。
東京11区長選のうち江東、大田、江戸川は22日朝から開票する。
(共同)