11知事選が告示 福井など4県、自民分裂
2019年3月21日
第19回統一地方選の幕開けとなる11道府県知事選が21日に告示され、現職8人、新人22人の計30人が立候補を届け出た。うち女性は5人。福井、島根、徳島、福岡の4県は、自民党支持層の対応が割れる保守分裂選挙に突入した。
北海道は与野党の新人同士による一騎打ち。大阪では政治団体・大阪維新の会が、都構想の是非を争点に大阪市長選との「ダブル選」を仕掛けた。
1カ月にわたる平成最後の大型選挙は、夏の参院選を占う前哨戦。与野党や各候補は人口減少対策、地方経済の活性化を争点に論戦に臨む。自民党にとっては支持層に亀裂が生じた影響が懸念される。
知事選は、24日告示の6政令市長選や、29日告示の41道府県議選、17政令市議選とともに4月7日に投開票される。
保守分裂の4県はいずれも自民の基盤が強固とされる。福岡では、現職と仲たがいした麻生太郎副総理らが元厚生労働官僚を擁立し、自民が推薦した。経済界や自民の大物OBは、現職を強く後押ししている。福井では自民の推薦を得た元副知事らが現職に挑む。経済団体や県内首長の支援も割れている。
島根では、自民が地元国会議員やベテラン県議らが推す元官僚を推薦。中堅、若手県議らは別の元官僚を応援するほか、党県歯科医師支部長の元安来市長も名乗りを上げ「自民3分裂」の様相だ。徳島では自民県連が5選を狙う現職を推したが、石破派の地元国会議員が元自民県議に加勢する。
北海道では自民、公明が前夕張市長を推薦。立民、国民、共産などが野党統一候補として元衆院議員を支援している。
大阪ダブル選では、自民などが「反維新」包囲網で大阪維新に対抗する構えだ。神奈川、三重、奈良、鳥取、大分も選挙戦に入った。
統一選全体では首長選と議員選計980件の実施が予定されている。後半戦は、一般市と東京特別区、町村の首長と議員の選挙で、投開票は4月21日。一部は翌日開票となる。衆院大阪12区、沖縄3区補欠選挙も21日に投開票される。
(共同)