県議選無投票、愛知で43% 本紙予測、岐阜47%、三重25%
2019年3月16日
統一地方選の前半に行われる愛知、三重、岐阜、長野、福井、滋賀の6県議選(3月29日告示、4月7日投開票)で、前回より6選挙区多い66選挙区で候補が定数を上回らず、無投票となる見込みであることが中日新聞社の取材で分かった。無投票当選率(定数に占める無投票当選者の比率)は6県平均で32・9%となる見込みで、前回比4ポイント増。
告示日までに状況が変化する可能性はあるが、無投票は有権者が一票を投じる機会が奪われるため、民主主義にとって好ましくない。候補を擁立して投票の選択肢を示すことができない政党のあり方が問われそうだ。
無投票当選率の見込みは愛知が43・1%、三重が25・4%、岐阜が47・8%、長野が21・0%、福井が37・8%、滋賀が13・6%。
岐阜は、全体の半分を超す16選挙区で無投票となる見通し。愛知は前回より7増の27選挙区で無投票となりそう。平成に入って最多の1991(平成3)年の22を上回る。
無投票見込みの選挙区は、定数の少ない農村部に目立つ。定数1の選挙区の多くは自民党の地盤で、他党が勝利は困難とみて候補を擁立しない例が多い。定数2の場合、自民系と旧民進系などが長く議席を分け合っていて、両者の地盤の強さから第三の候補が挑みにくい選挙区が目立つ。
共同通信の9日段階の集計では、統一地方選で改選される41道府県議選の無投票当選率の見込みは29・0%で、過去最高だった前回の21・9%を上回る可能性がある。岐阜の47・8%は島根(56・8%)、広島(48・4%)に次いで高かった。